コースの特徴
ピュアスプリンターに捧げられる数少ない4ステージのうち、2区間が、ブエルタ最後の週末に集中している。果たして山で過ごした長く苦しい3週間の終わりに、どれだけのスプリンターが生き残っているだろうか。たとえ大会に留まっていたとしても、山頂フィニッシュ3連戦の翌日、彼らの脚にはどれだけのパワーが残っているのだろうか。
34年ぶりに、ラ・バニェサが、ブエルタのスタート地として帰ってきた。1989年前もスプリントフィニッシュの起点となった。2013年に消滅したブエルタ・ア・レオンでは何度かスタートが開催されたこともある。例えば2005年大会は、日本の宮沢崇史がスプリント2位に食い込んだ。2010年は、同じ宮沢が……4人によるスプリントを制した!2023年のこの日もまた、プロトンはスプリントフィニッシュ目指して走り出す。
道はおおむね平坦で、等級のつく山岳は皆無。2日後には首都マドリードへと到着しなければならないから、寄り道もしない。直線路を走り、ひたすら南東へと向かう。不安要素がないわけではない。終盤の90kmは、大都市バリャドリードを迂回するように、緩やかに数度方角を変える。まさしく巨大な風力発電タワーが立ち並ぶ一帯でもあり、もしかしたら、強風が、スプリンターたちの希望を吹き飛ばしてしまう危険性だってある。
幸いにも地形に関しては、最後の最後まで障害物はない。なんにもない長い直線を突き進む。ラスト2km手前で、最後のコーナーを曲がったら、あとはフィニッシュまで一直線。ブエルタ初登場のイスカルの……細道だらけの市街地にさえ足を踏み入れない。住民たちは、町外れで……壮大なスプリントフィニッシュを待っている。
文:宮本あさか
Difference in height
高低差図
Time schedule
タイムスケジュール
距離 | ポイント | 現地時間 | 日本時間 | ||||
---|---|---|---|---|---|---|---|
46 km/h | 44 km/h | 42 km/h | 46 km/h | 44 km/h | 42 km/h | ||
0 km地点 | スタート | 13:29 | 13:29 | 13:29 | 20:29 | 20:29 | 20:29 |
157.8 km地点 | 中間SP ボーナスタイム |
16:54 | 17:04 | 17:14 | 23:54 | 00:04 | 00:14 |
177.1 km地点 | フィニッシュ | 17:20 | 17:30 | 17:42 | 00:20 | 00:30 | 00:42 |