コースの特徴
8月最後の日。大会6日目にして、早くも2度目の山頂フィニッシュがやってきた。またしても標高2000mすれすれにまで接近し、獲得標高は今大会屈指の3830m。総合ヒエラルキーはより明確になり、総合戦線から完全に脱落してしまうエースもいるかもしれない。
第5ステージのラスト20km地点の町、ラ・ヴァイ・ドゥイショーから、逆走する形でステージは始まる。その後15kmほど進んだ先で、前ステージのコースに別れを告げ、イベリコ山系へと突き進む。前半に登場する2つの3級山岳は、逃げの形成をうながしつつ、おそらく総合勢にとっては足慣らしに過ぎない。そうは言っても残り100km地点の3級フエンテ・デ・ルビエロス(登坂距離6.2km、平均勾配6%)は、上り始めの2kmが7〜10%とかなりの急勾配だ。
ちなみに2019年大会5日目に、このフエンテ・デ・ルビエロスを先頭通過したのがアンヘル・マドラソで、そのままハバランブレ天文台にも先頭でたどり着いた。今回とは途中のコースが少々異なるものの、3級越えの後は、似たような高台の道を駆け抜けた。一方でステージのラスト45kmは完全に一致する。序盤から逃げていたマドラソは、メイン集団に9分差をつけて全長10.9kmの最終峠を上り始め、47秒差で追走を振り切った。
この最終峠、1級ピコ・デル・ブイトレは、平均勾配8%とかなりの急坂だ。しかも登坂口からのゆるやかな3kmを除けば、平均は9%に跳ね上がる。さらにラスト5kmは平均10%弱の、いわゆる激坂。15〜16%の難所も繰り返し登場する。4年前のメイン集団内では、まさに難ゾーンのど真ん中の残り2.5km地点で、ミゲルアンヘル・ロペスの単独アタックが炸裂した。ひどく見晴らしの良い、標高1956mの山頂に建つハバランブレ天文台にたどり着いた時、後続ライバルに12秒の差をつけていた。
文:宮本あさか
距離 | ポイント | 現地時間 | 日本時間 | ||||
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39 km/h | 37 km/h | 35 km/h | 39 km/h | 37 km/h | 35 km/h | ||
0 km地点 | スタート | 12:34 | 12:34 | 12:34 | 19:34 | 19:34 | 19:34 |
48.8 km地点 | 3級山岳 | 13:49 | 13:53 | 13:57 | 20:49 | 20:53 | 20:57 |
83.1 km地点 | 3級山岳 | 14:41 | 14:48 | 14:56 | 21:41 | 21:48 | 21:56 |
161.6 km地点 | 中間SP ボーナスタイム |
16:42 | 16:56 | 17:11 | 23:42 | 23:56 | 00:11 |
183.1 km地点 | フィニッシュ | 17:15 | 17:30 | 17:47 | 00:15 | 00:30 | 00:47 |