ツール・ド・フランス2020

STAGE 15

第15ステージ

リヨン>グラン・コロンビエ

175Km
9月13日(日)午後7:00 - 深夜1:30
/J SPORTS 4J SPORTSオンデマンド
【現地実況・解説版】ステージ全編 午後7:10 ~ 深夜1:50 / J SPORTSオンデマンド限定
絶対に失敗できないステージ
 

コースの特徴

第1ステージ

行く手に立ちはだかるのは大会4つ目の山地、ジュラ山脈の3峠。いずれも登坂距離が長く、勾配も高い。1週間後のパリで、マイヨ・ジョーヌを着ていたい者たちにとっては、絶対に失敗できないステージとなる。

山のひときわ多い2020年大会で、マイヨ・ヴェールを諦めたくないスプリンターたちだって、ここが頑張りどころだ。幸いにもコース前半は平坦で、翌日は休息日。58km地点のスプリントポイントに向けて、全精力を注ぎ込むに違いない。

一方でステージ後半には、3つの大きな上りが待ち受ける。まずは1級セル・ド・フロモンテル(登坂距離11.1km、平均勾配8.1%)と1級ビッシュ(6.9km、8.9%)の連続登坂。ただでさえ平均勾配の高い2峠だが、特に前者は山頂までのラスト3kmが勾配13%、最大22%と飛び切りきつい。後者は全体的に勾配が高く、中腹には11%ゾーンが2km続く。

ビッシュ山頂からの20km近い下りで、一旦体制を立て直した強豪たちは、いよいよグラン・コロンビエ(17.4km、7.1%)へ。2012年大会でツール一行が初めて上ったこの超級峠は、4度目の登場にして、ついに初めての山頂フィニッシュを受け入れる。勾配はころころ変わる。序盤7kmは8.5%のきつい上りで、最大12%に達する。ゆるいゾーンを経て、再び8.5%が4km。またまたゆるいゾーンを経て、山頂間近でまたしても勾配は跳ね上がる。さらに区間勝利に向けて山頂スプリントするつもりなら……ラスト400mの、勾配10%を攻略せねばならない!

ちなみに2020年ツール・ド・ランで、完全に同じラスト100kmを走っている。ツール開幕3週間前は、3峠の急勾配を、ユンボとイネオスが高速で山岳列車を走らせた。最後に圧倒したのはユンボ。もちろん3日間の争いの3日目と、21日間の争いの15日目では、状況は同じではない。

文:宮本あさか

【こぼれ話】地元っ子

ゼッケン

ツール・ド・フランスは世界最大の自転車レースである前に、まずなによりも「フランス一周」である。フランス選手にとっては、故郷に錦を飾る最高のチャンスなのだ。

スタート地はいつもよりちょっと早くチームバスの外に出なきゃならない。なにしろ家族や恋人、幼馴染、子供の頃に所属していた自転車クラブのメンバーに、自分に憧れて自転車を始めたちびっこたち……が大挙して訪れるから。ハグに握手、サインにセルフィーと大忙し。出走サイン台では「レジオナル・ド・レタップ(regional de l’etape=ステージの地元選手)」としてマイクを向けられるだろうし、インタビューゾーンでは地元紙や地元TV局からコメントを求められるはずだ。

2019年大会第9ステージのフィニッシュ地ブリウドは、ロマン・バルデの生まれ育った町だった。そんな地元の星があちこちに引っ張り出されている隙に、ジュリアン・アラフィリップは父親や弟と久しぶりの対面を果たした。しかもフェンスの向こう側にもあちこちで顔見知りが待っていて……「ジュジュ」と呼び止められるたびに、マイヨ・ジョーヌは気さくに声の持ち主へと駆け寄った。そう、町も県も違うけれど、オーヴェルニャ地方という大きな単位でくくれば、やはり地元っ子であった。

隅々まで熟知した道で、家族の前で、いい走りを見せたい。そんなモチベーションに燃える地元っ子も多い。たとえば2016年大会の第3ステージでは、アルミンド・フォンセカがスタートと同時に飛び出した!一緒に逃げてくれる仲間はゼロ。それでも「あらかじめ逃げるつもりだったし、楽しみたかったんだ」と、地元の道をしばらく単独先頭で走り続けた。

それほど忙しくない1日なら、また別の満喫方法もある。2017年最終ステージ、パリ南の郊外で、ヨアン・オフレドは道端でブレーキをかけた。そこに待っていたのは家族と友達。自転車を降りて、ゆっくりと抱き合って、そして再び自転車にまたがった。

2020年大会でも幸福な地元っ子は少なくない。ナンス・ペテルスは第17ステージを、ジャンリュック・ペリションは第19ステージを、故郷から走り出す。1年前に実家訪問を済ませたバルデだが、今年は第14ステージで現在の住処を訪れる。第20ステージはティボー・ピノこそが主役になる。生まれたのはスタート地で、今暮らしているのは9km地点だ。

そしてこの日、第15ステージのコース一帯は、アルケア・サムシック所属マキシム・ブエの地元。意欲的に走るというよりは、もしかしたら、しんみり想い出に浸りたい1日かもしれない。フィニッシュ地グラン・コロンビエの山頂には、2010年に亡くなった母親の遺灰がまいてある。

文:宮本あさか

Difference in height
高低差図
第15ステージ
Time schedule
タイムスケジュール
距離 ポイント 現地時間 日本時間
36KM/H 38KM/H 40KM/H 36KM/H 38KM/H 40KM/H
0km地点 スタート地点 12:50 12:50 12:50 19:50 19:50 19:50
58km地点 中間スプリント 14:26 14:21 14:17 21:26 21:21 21:17
111km地点 1級山岳 15:54 15:45 15:36 22:54 22:45 22:36
129km地点 1級山岳 16:25 16:14 16:03 23:25 23:14 23:03
174.5km地点 ゴール地点
超級山岳
17:40 17:25 17:11 24:40 24:25 24:11

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