ツール・ド・フランス2023

STAGE 15

第15ステージ

レ・ジェ・レ・ポルト・デュ・ソレイユ>サン・ジェルヴェ・モン・ブラン

179 km
7月16日(日)午後8:55 - 深夜2:35
/ J SPORTS 4J SPORTSオンデマンド
【現地実況・解説版】ステージ全編 午後8:00 - 深夜3:35 / J SPORTSオンデマンド限定
今大会4度目にして早くも最後の山頂フィニッシュ

コースの特徴

第15ステージコースマップ

厳しい大会2週目の最終日。コース上には5つの峠が待ち構え、アルプス山脈で熾烈な総合バトルが繰り広げられる。締めくくりは今大会4度目にして、早くも最後の山頂フィニッシュ。マイヨ・ジョーヌを狙うエース勢はもちろん、マイヨ・ア・ポワを追い求める山男たちにとっても、絶対に成功させねばならないステージだ。

ツールのプロトンがスタート地レ・ジェに集結するのは史上初めてながら、マウンテンバイク&グラベル関係者にとってはお馴染みの地。毎年巨大な山岳ライドイベントが開催され、この6月には8000人以上の脚自慢が世界中から集結した。昨夏にはMTB世界選手権を受け入れたし、当然、同自治体は2027年スーパー世界選手権の招致活動メンバーでもあった。

ステージは比較的静かに幕を明ける。スタート直後に小さな小さな上りがあるものの、その後しばらくは長い谷間の平坦路を行く。アヌシー湖のほとりにも立ち寄り、「アルプスの真珠」とさえ讃えられる透明度の高い湖水を、ゆったりと眺める余裕もありそうだ。

ステージも残り100kmを切ると、いよいよ本格バトルに突入だ。いずれの山もかなりの急勾配ぞろい。最初の1級フォルクラ・ド・モンマン(登坂距離7.2km、平均勾配7.3%)は、山頂までの2kmは10%を超えるし、続く1級クロワ・フリ(11.3km、7%)は、中盤に3kmに渡って10%ゾーンが待ち受ける。なにより最大の激勾配は、フィニッシュ手前11kmから上り始める2級アムラン。2.7kmと短い山道ながら、平均勾配は10.9%に達する。しかも登坂口は12.9%、山頂付近は17%と容赦なし!

しかもアムランの手前には、凄まじい急降下が待っている。2016年第19ステージでもほぼ同じ下り→上りのコースが描かれ、大雨にたたられたあの日は、ロマン・バルデがダウンヒル急襲を成功させている。ただし7年前は、そのまま一気に同じフィニッシュまで駆け上がったが、今回は2級アムランの後に短い下りと平地が2.5kmほど挟まれている。この仕切り直しの時間がどう影響するか。そこから改めて、最終1級サン・ジェルヴェ・モン・ブランの、7km・7.7%の山道へと挑むのだ。

アルプス最標高4807mの、神々しいモン・ブランを見上げながらよじのぼる最終峠は、上れば上るほど勾配が増していく。九十九折の果ての、フィニッシュ手前は10%超え。翌日に大会2回目の休息日を控えて、誰もが持てるすべての力を振り絞る。


MAP




Fumyのステージチェック

fumyのステージチェック

まさにローラーコースター。アップダウンが多いし、終盤に向けて難度もどんどん上がっていく。エキサイティングなステージですね。普通に考えれば、総合系の選手しか前に残れないです。走りながらどんどん選手が淘汰されていき、序盤からの逃げは力尽きちゃうんじゃないかな。

最後の連続登坂はひたすらキツイです。しかも2級山岳は2.7kmと短いけど、最大17%って!たしかに勾配が厳しいので、突入前にかなりポジション争いはありそうです。ただ実は、激坂ゾーンでは、そこまで大差はつかないんじゃないのかなと。みんなが様子見に徹するというか。ここで仕掛けるのは自殺行為でもありますから。それに、2級に入った時点でもはや人数は少なくなっているはずなので、あえて自分の脚を使って集団を削るような走りをする必要はないです。総合系の選手が無理するところではない。

ひと昔前のレースであれば、この17%で選手たちは動いたと思うんです。思いっきり。一か八か的に。でも今の選手たちは、ここで無理したら後々に響くことを理解しているので、無難にこなしそう。なにかしらアクションは見られると思うんですけど、まだフィニッシュまで先は長いから、落ち着いて冷静に対処するのではないかな。

もはやグランツールもこの段階になると、「翌日は休息日だから全力出す」っていう感覚はあんまりないですね。昨日もきついし 今日もきついし。もはやフレッシュな選手なんていないんですよ。とにかく耐える。そういう感覚だと思います。ただ序盤は比較的平坦だし、中盤に第1カテゴリーが2つあるので、山岳ポイントを狙う選手にとってはがんばりどころです。おそらく最後の2つの山ではポイントが獲れないので、早めに動くと思います。まあ、すでにマイヨ・ジョーヌが山岳ポイントを持ち過ぎている場合は、そういう動きも見られないかもしれないですけど。

解説:別府史之 / 文:宮本あさか

Difference in height
高低差図
高低差図
Detail
詳細
山岳詳細
Time schedule
タイムスケジュール
距離 ポイント 現地時間 日本時間
38 km/h 36 km/h 34 km/h 42 km/h 40 km/h 38 km/h
0 km地点 スタート地点 13:20 13:20 13:20 20:20 20:20 20:20
72.0 km地点 中間SP 14:56 15:00 15:05 21:56 22:00 22:05
82.8 km地点 1級山岳 15:19 15:25 15:32 22:19 22:25 22:32
124.5 km地点 1級山岳 16:31 16:42 16:55 23:31 23:42 23:55
133.3 km地点 3級山岳 16:43 16:55 17:08 23:43 23:55 00:08
170.6 km地点 3級山岳 17:41 17:56 18:13 00:41 00:56 01:13
179.0 km地点 1級山岳
ゴール地点
18:00 18:17 18:36 01:00 01:17 01:36

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