コースの特徴
翌日からのピレネー2連戦を控えて、2週目最後のスプリントステージ。なによりこの日を含めて、スプリントチャンスはもはや2回だけ。いまだ勝利を追い求めている選手にとってはもちろん、すでに両手を挙げた選手にとっても残り少ない貴重な勝機。マイヨ・ヴェール争いも大詰めだ。
24年ぶりにツールを迎え入れるアジャンから、昨夏も、3年前も、4年前も……全111回のうちなんと75回もツールのプロトンが立ち寄ってきたポーへ。ちなみに21世紀に入ってから8度のステージフィニッシュが繰り広げられ、うち4度が平地ステージだった。そのうち大集団スプリントで終わったのは、実は半分の2回しかない。
最終盤に2つの4級山岳が紛れ込んでいる
残す2回は逃げ切りで終わった。そのいずれも、ステージ終盤には、小さな山岳が待ち構えていた。今ステージも同様だ。スタートから約120kmはほぼフラットな道が続くのだが、最終盤に2つの4級山岳が紛れ込んでいる。いずれも登坂距離は2km弱と短いものの、勾配は6〜7%と優しくはない。ピュアスプリンターにとっては決して簡単ではなく、アシスト勢がスピードコントロールに苦労させられること必至。
ただ残り29km地点で2つ目の山岳を終えれば、再び道はフラットに戻る。2017年キッテル、2018年デマールという正統派スプリンターたちが勝ち取ってきたポーの町を、やはり高速列車が駆け抜けるのかもしれない。
Fumyのステージチェック

序盤からなかなかのアップダウンだし、後半にかけて起伏は大きくなる。もちろんスプリンターたちが遅れてしまうほど厳しい起伏というわけではないけれど、ダメージとして脚に蓄積していって、肝心の勝負の時に影響が出てくる。それに大会もここまできちゃうと、ピュアスプリンターたちはすでに脚にかなりの疲れがたまってます。おそらくね。だからピーダスンみたいにパワーがあって上れるスプリンターが、この日は有利です。
獲得標高とステージ距離の関係を見ると、逃げ切りもなくはない。……でも、前日と比べたら、可能性は低いんじゃないかな。だってこのステージは、上りを利用した「脚」で逃げが決まるわけじゃない。おそらく「容認」という形で逃げが生まれる。そうするとサプライズの逃げ切り!には、つながりにくい。しかも最後の起伏からポーまでも、若干距離があるから、そこで飛び出しても追いつかれてしまう可能性が大きい。
高速展開予想
かなりハイスピードなステージになると思いますね。序盤から凄まじい駆け引きが繰り広げられますよ。逃げ集団も力を使うし、追走集団も力を使う。しかも前も後ろもどっこいどっこいという。そういうレース展開になるんじゃないかな。
解説:別府史之/文:宮本あさか

残り距離 | ポイント | 現地時間 | 日本時間 | ||||
---|---|---|---|---|---|---|---|
47 km/h | 45 km/h | 43 km/h | 47 km/h | 45 km/h | 43 km/h | ||
165.3 km | オフィシャル スタート |
13:50 | 13:50 | 13:50 | 20:50 | 20:50 | 20:50 |
75.8 km | 中間SP | 15:43 | 15:48 | 15:53 | 22:43 | 22:48 | 22:53 |
38.3 km | 4級山岳 | 16:32 | 16:39 | 16:47 | 23:32 | 23:39 | 23:47 |
29.0 km | 4級山岳 | 16:44 | 16:52 | 17:00 | 23:44 | 23:52 | 00:00 |
0.0 km | フィニッシュ | 17:21 | 17:30 | 17:41 | 00:21 | 00:30 | 00:41 |