コースの特徴
タイムトライアルと、グラベルに挟まれたステージ。コースいっぱいに小さな起伏が散りばめられ、逃げ集団とスプリンターチームの駆け引きが大いに期待される。
気軽に飲めるフルーティーなワイン……そんなコトー・ド・ローソワの産地から、アップダウンバトルは始まる。しかもスタートから20km過ぎに、3つの山岳が畳み掛けるように登場する。いずれも等級は低いものの、特に最初の3級山岳は勾配7.3%と、決して軽視できない。脚自慢たちによる大きな逃げが飛び出していってしまう可能性も。その後も細かい起伏は延々と続く。ラングル高地を進むステージ半ばには、距離こそ1km強と短いものの、勾配8%を超える4級山岳も2つ待ち受ける。
ラスト約9kmはほぼ直線路、ただしアップダウンはフィニッシュラインまで終わらない
ラストの約9kmは、ほぼ直線路。遠くからでも巨大なロレーヌ十字が見えるだろうか。ノルマンディ上陸作戦から80年、そして奇しくも解散総選挙の決選投票が行われる前日に、「自由フランス」を率いたシャルル・ドゴール将軍が晩年を過ごしたコロンベ=レ=デュー=エグリーズへと突き進む。1960年大会のツール一行はわざわざ走行停止し、沿道の元大統領に敬意を表したが、今年のプロトンは、かの地でステージの勝敗を争う。
もちろんアップダウンは、フィニッシュラインまで終わらない。逃げ切りであれ集団スプリントであれ、軽い上り気味の道の果てで勝利をつかみ取るためには、ずば抜けたパワーと爆発力が必要だ。
Fumyのステージチェック
とてつもなく脚にくるコースです。きついですよ。起伏も多いし、カテゴリーのつく山岳もたくさんある。スペクタクル要素が満載です。
逃げ屋って言われるような選手が、おそらく、あらかじめ注目してるステージだと思うんですよ。フリーで動ける選手たち、総合やスプリントだけにガチガチに目標を絞り込んではいないチーム、あとはフランスチームが、積極的に飛び出していくんじゃないかな。ただ逃げ切りが決まるかどうかは、逃げにどれだけ興味を持つ選手が集まれるか。どれだけ足並みを揃えられるか。
逃げ切りもスプリントも有り得る
スプリントにもつれ込む可能性もあります。まだ疲れはそれほどないはずだし、獲得標高2400mだから、スプリンターチームが決して追えなくはない。しかも去年の1週目を思い出してみると、アルペシンが主導権を握って、スプリントできそうなステージはことごとくスプリントに持ち込んできた。だからこの日も、もしも可能性を感じたら、譲らないのではないか……。
またマチューがすごいアシストを見せてくれるのかもしれません。この春は世界王者にふさわしいリザルトを残してきましたが、ツールに関しては去年同様、フィリプセンの補佐役に回るのかな。特にラスト500mが上り基調なので、マチューのサポートは欠かせません。そうなると他の上れるスプリンターたち……ピーダスン、ワウト、ギルマイ、ドゥリーも黙ってはいないはずですけどね。
解説:別府史之/文:宮本あさか
残り距離 | ポイント | 現地時間 | 日本時間 | ||||
---|---|---|---|---|---|---|---|
46 km/h | 44 km/h | 42 km/h | 46 km/h | 44 km/h | 42 km/h | ||
183.4 km | オフィシャル スタート |
13:20 | 13:20 | 13:20 | 20:20 | 20:20 | 20:20 |
159.3 km | 3級山岳 | 13:51 | 13:53 | 13:54 | 20:51 | 20:53 | 20:54 |
150.9 km | 4級山岳 | 14:02 | 14:04 | 14:06 | 21:02 | 21:04 | 21:06 |
144.6 km | 3級山岳 | 14:11 | 14:13 | 14:15 | 21:11 | 21:13 | 21:15 |
124.4 km | 中間SP | 14:37 | 14:40 | 14:44 | 21:37 | 21:40 | 21:44 |
86.7 km | 4級山岳 | 15:26 | 15:32 | 15:38 | 22:26 | 22:32 | 22:38 |
61.0 km | 4級山岳 | 16:00 | 16:07 | 16:15 | 23:00 | 23:07 | 23:15 |
0.0 km | フィニッシュ | 17:19 | 17:30 | 17:42 | 00:19 | 00:30 | 00:42 |