コースの特徴
アルプス難関山岳はたった1日で終わり。約2週間後に再び戻ってくるとして、この先のプロトンは、しばらく平らな道を走り続ける。特にこの2日間は、ピュアスプリンターに輝けるチャンスが与えられる。
ガリビエの麓近くのサン=ジャン=ド=モーリエンヌからスタートを切ると、モーリエンヌ渓谷の一本道を、ツール一行はひたすら突き進む。左にラ・トゥスゥイールやクロワ・ド・フェール、右にはマドレーヌ……といった名だたる山々には見向きもしない。道は平坦で、むしろ微妙な下り基調だ。
デカトロンAg2rの本拠地シャンベリーを通過した後、ステージ半ばのシャルトルーズ山塊で、ほんの小さな起伏も顔を出す。またその後、ローヌ側沿いを北西へと突き進む途中で、今区間2つ目の4級山岳に対峙する。ただ、いずれも、平地巧者を苦しめるほどのものではないはずだ。
ラスト約25kmはほぼ真っ平
ラスト約25kmはほぼ真っ平。道幅も広く、もはやスプリント隊列を止めるものなどない。ツール・ド・ランでは「常連」とも呼べるサン=ヴュルバで、史上初めて、ツールのマイヨ・ヴェール候補者たちが全速力で凌ぎを削る。
Fumyのステージチェック
僕の住んでいるところから近いですし、ステージ最終盤のローヌ川沿いはよく走りに行きます。現役時代はここからシャンベリーの方に抜けて山に向かったりしたものですが、今回のステージは、ほぼほぼ谷間の真っ平な道を進みます。フィニッシュのサン=ヴュルバは原子力発電所で有名で、ツール・ド・ランやドーフィネでも繰り返し登場するから、選手にとってはおなじみの町ですね。
かなりイージーなコースです。序盤は山に周りを囲まれているので、風の心配もほとんどない。一本道をずっと北上する最終盤は、吹くとしたら、向かい風か追い風のどちらかだけ。向かい風の場合は、逃げには辛いです。追い風の場合は、もちろん危険になります。「逃げ屋」と呼ばれるような力強いルーラーが前にいた場合は、あわよくば……という展開になる可能性も。ただ道幅は比較的広いから、メイン集団もコントロールしやすいんですよ。だから逃げは決まり難いと思ってます。
サクッと大集団スプリントで締めくくられる
前日の難関山岳の影響も、それほど心配する必要はないはず。距離も短かったし、まだ大会1週目ですからね。スプリンターたちもみんなしっかり身体を作り上げて、シーズンで一番大切なレースに調子を合わせてきています。だからサクッと大集団スプリントで締めくくられるんじゃないかな。
解説:別府史之/文:宮本あさか
残り距離 | ポイント | 現地時間 | 日本時間 | ||||
---|---|---|---|---|---|---|---|
47 km/h | 45 km/h | 43 km/h | 47 km/h | 45 km/h | 43 km/h | ||
177.4 km | オフィシャル スタート |
13:30 | 13:30 | 13:30 | 20:30 | 20:30 | 20:30 |
72.8 km | 4級山岳 | 15:43 | 15:49 | 15:56 | 22:43 | 22:49 | 22:56 |
54.2 km | 中間SP | 16:07 | 16:14 | 16:22 | 23:07 | 23:14 | 23:22 |
34.6 km | 4級山岳 | 16:32 | 16:40 | 16:49 | 23:32 | 23:40 | 23:49 |
0.0 km | フィニッシュ | 17:16 | 17:26 | 17:37 | 00:16 | 00:26 | 00:37 |