コースの特徴
開幕2日間のアップダウンバトルを終え、大会3日目にして、ようやくピュアスプリンターたちの出番がやってくる!同時に「キング・オブ・スプリンター」の証、マイヨ・ヴェール争いも、いよいよ本格的にスタートだ。
今大会最長ステージ。史上初のイタリア開幕の3日間だけで、プロトンは636km(1日平均212km)をこなすことになる。幸いにもピアチェンツァから走り出し、アペニン山脈の北側を縁取るように進む長いコース上に、目立つ難所は存在しない。スタートから70.8km地点、「カンピオニッシモ」ファウスト・コッピが没したトルトーナではコッピ記念登坂が行われるけれど……ジロの「チーマ・コッピ=大会最高標高地点」とは異なり、今回は標高190m・登坂距離1.1kmの小さな4級山岳に過ぎない。残り約50kmで3つ目の、そしてこの日最後の4級山岳を終えたら、あとはひたすら平坦基調の道が最後まで延々続く。
トリノで壮観な大集団フィニッシュ
フィナーレの地は、かつてはサルデーニャ王国の首都として、現在は工業都市として栄えるトリノ。2年後に冬季五輪を開催するイタリアだが、ここは2006年冬季五輪の開催地としてもおなじみ。なによりイタリアの中では過去最もツール一行を迎え入れてきた町であり、今回が5大会7ステージ目。5月には初日マリア・ローザ争いが繰り広げられ、3人が小さなスプリントを争ったポー川の対岸で、7月最初の日は、素晴らしく壮観な大集団フィニッシュが繰り広げられるに違いない。
Fumyのステージチェック
2日間のエクストリームなステージの後、ようやく、ちょっとリラックスした時間が過ごせるんじゃないかな。途中に4級峠が3つあるけど、さほど苦はなく、流れるように進むはず。もしかしたらステージ後半に風の影響があるかもしれない。ただ、気をつけるべきは、その程度です。
今大会最長ステージではあるけど、大きな山もないし、選手たちにとっては200kmだろうが230kmだろうが脚への影響はほぼ変わらないですね。むしろ距離が延びると、補給の回数が増える。そういう意味での影響のほうが大きい。しかも初日から3日連続で長距離ステージなので、もしも気温がすごく高かった場合、水分補給の量もタイミングも増えて、胃腸に影響が出てくる場合もある。もしかしたらお腹を壊したり……。
カヴェンディッシュは疲れが溜まってしまう前に……
もちろんステージ最終盤は、間違いなく、ストレスの多い展開となります。序盤2日間で頭を取れなかったピュアスプリンターたちが、絶対に勝ちたいと意気込んでくる。
グランツール最初のスプリントに強いと言えば、やっぱりフィリプセン。実力と調子の面からも、やはり彼が最有力候補でしょうね。他のスプリンターたちは横一線かな。カヴェンディッシュは疲れが溜まってしまう前に、例えばこの日、早めに史上単独最多35勝目を挙げておきたいところです。
解説:別府史之/文:宮本あさか
残り距離 | ポイント | 現地時間 | 日本時間 | ||||
---|---|---|---|---|---|---|---|
43 km/h | 41 km/h | 39 km/h | 43 km/h | 41 km/h | 39 km/h | ||
230.5 km | オフィシャル スタート |
11:35 | 11:35 | 11:35 | 18:35 | 18:35 | 18:35 |
160.0 km | 4級山岳 | 13:13 | 13:18 | 13:23 | 20:13 | 20:18 | 20:23 |
136.5 km | 中間SP | 13:46 | 13:53 | 14:00 | 20:46 | 20:53 | 21:00 |
74.7 km | 4級山岳 | 15:12 | 15:23 | 15:35 | 22:12 | 22:23 | 22:35 |
49.4 km | 4級山岳 | 15:48 | 16:00 | 16:14 | 22:48 | 23:00 | 23:14 |
0.0 km | フィニッシュ | 16:57 | 17:12 | 17:30 | 23:57 | 00:12 | 00:30 |