コースの特徴
3週間かけてクレシェンドしてきた総合争いが、最終日前日に、クライマックスを迎える。ドロミテ山塊で繰り広げられる、2022年ジロ最難関ステージ「タッポーネ」。マリア・ローザを追い求める者は、長い上り、標高、そして激勾配と、あらゆる難関を攻略せねばならない。
ステージ半ばに立ちはだかるのは1級サン・ペッレグリーノ。データ上の登坂距離は18.5kmだが、実質は延々50kmもじわじわと上り続ける。また平均勾配は6.2%ながら、山頂手前6kmだけなら9%。15%ゾーンも待ち受ける!
標高2239mの高みから、ポルドイ峠は史上41度目のジロ通過を見守る。なにより大会最高標高地点「チーマ・コッピ」の使命を帯びるのは14度目にして……なんと20年ぶり!登坂距離は11.8km、平均勾配6.8%。標高2100mを超え、酸素が限りなく薄くなった後に、最大10%ゾーンも通過する。
そして今大会最後の山頂フィニッシュの舞台には、マルモラーダの1級フェダイア峠(14km、7.6%)が選ばれた。11年ぶりにジロに帰ってくるこの上りは、残り5.5km地点からしばらくほぼ真っ直ぐな道が続くことで知られる。つまり勾配を抑えるための工夫が、一切凝らされておらず、自ずと直線路の勾配は11.8%まで跳ね上がる。
残り2.6kmで最大18%に達したところで、さすがにジグザグ路が登場するのだけれど……勾配は下がらない。それどころかフィニッシュ手前数百メートルまで、12%の勾配が続く。最後の一漕ぎまで、決して脚を緩めることは許されないのだ。
標高2057mの高みへと向けた、大会最後の直接総合バトルで、総合表彰台の顔ぶれはほぼ確定するはずだ。ただしハンガリーからすでに3420km以上走り続けてきた選手たちは、あと1日、孤独な真剣勝負に挑まねばならない。最終日のフィニッシュラインを越えるまで、ジロの戦いは終わらない。
text:宮本あさか
距離 | ポイント | 現地時間 | 日本時間 | ||||
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37km/h | 35km/h | 33km/h | 37km/h | 35km/h | 33km/h | ||
0km地点 | スタート | 12:25 | 12:25 | 12:25 | 19:25 | 19:25 | 19:25 |
63.5km地点 | 中間SP | 13:50 | 13:54 | 13:59 | 20:50 | 20:54 | 20:59 |
81.9km地点 | 1級山岳 | 14:36 | 14:44 | 14:54 | 21:36 | 21:44 | 21:54 |
123.4km地点 | チーマコッピ | 15:41 | 15:54 | 16:08 | 22:41 | 22:54 | 23:08 |
162.5km地点 | 中間SP | 16:37 | 16:53 | 17:11 | 23:37 | 23:53 | 00:11 |
168.0km地点 | 1級ゴール | 16:55 | 17:13 | 17:33 | 23:55 | 00:13 | 00:33 |