石田 吉平

友達に誘われて、兵庫・尼崎ラグビースクールで5歳の時にラグビーを始めた。常翔学園高校時代は、BK（バックス）のポジションだけでなく、NO8（ナンバーエイト）としても抜きん出た能力を発揮し、スクラムなどを起点にステップ、スピードでトライを量産してきた。

3年時は花園でベスト8に進出している。ユース五輪にもセブンズ日本代表として出場し、銅メダルの獲得に貢献した。高校卒業間近の3月、アメリカのラスベガスとカナダのバンクーバーで行なわれた「ワールドラグビー・セブンズシリーズ」でセブンズの日本代表に初めて選ばれた。

明治大学に進学後、いきなり東日本セブンズでも活躍し、ケガを乗り越えて2021年夏の東京五輪に大学生として唯一出場した。五輪終了後は15人制に復帰し、主力のWTBとして奮闘、明治大学の大学選手権決勝進出に尽力した。

4年時は自身のラグビーキャリアで初めてのキャプテンに就任したが、ベスト8で早稲田大学に敗れた。大学卒業後はパリ五輪に専念しており、2023年11月に日本で行われたアジア予選で活躍。五輪出場権獲得に貢献。2024年、パリ五輪では主将を務めた。

2024-25シーズンは15人制に専念し、開幕戦で14番をつけてリーグワンデビュー。16試合で先発し、11トライを挙げた。シーズン終了後、菅平の15人制トレーニングスコッド合宿に参加、初めて15人制で日本代表に招集された。

2025年7月のウェールズ戦の第1戦で14番をつけて初キャップを得ると第2戦にも先発した。エディー・ジョーンズHC（ヘッドコーチ）からも、和製チェスリン・コルビとして期待されているように、得意のステップとスピードでトライに絡んでいきたい。

◆尊敬する選手はセブンズ日本代表として一緒にプレーした合谷和弘（元クボタ）。座右の銘は「至誠通天」。好きな食べ物はカニクリームコロッケ。

セブンズで同僚だったFB（フルバック）谷中樹平（トヨタヴェルブリッツ）は兵庫の中学選抜で一緒にプレーした中で、当時から「Wキッペイ」として知られており、互いに「キッペイ」と呼び合う仲だ。

斉藤健仁© JRFU