ブエルタ・ア・エスパーニャ2020

STAGE 12

第12ステージ

ポラ・デ・ラビアナ>アルト・デ・ラングリル

109.4km
11月1日(日)午後9:45 - 深夜2:00
/J SPORTS 4J SPORTSオンデマンド
クイーンステージ「ラングリル」
 

コースの特徴

第12ステージ

2020年ブエルタ・ア・エスパーニャのクイーンステージ。グランツールに激坂ブームをもたらした張本人であり、今なお欧州自転車界屈指の難峠として名高いラングリルが、総合争いをひっかきまわす。109.4kmという短いステージの終わりに、標高1560mの山のてっぺんで、マイヨ・ロホの持ち主が変わっている可能性さえ大いにある。

いよいよ欧州自転車界にとって「未知」なる11月に突入した。朝夕の気温はぐんと冷え込み、この日の戦場であるアストゥリアス地方は雨が増える季節。真夏のナロン川フェスティバルで有名なスタート地は、本来なら2020年は1週間かけてフェスティバル→ブエルタ区間を楽しむはずだったのに、実際は万聖節の日=カトリックではお墓参りの日と重なった。

地形は徐々に難度を増していく。スタートから25kmは平坦で(むしろ下り基調)。その後25kmで2つの3級峠を上って下りる。続いて1級モスケタ峠(登坂距離6.6km、平均勾配8.4%、最大勾配12%)へ、さらに1級コルダル峠(5.4km、9.3%、14%)へ。

クレッシェンドの先の、クライマックスへ。「自転車界のパンテオン(万神殿)」とも呼ばれるラングリルの12.4kmの山道は、平均勾配9.9%。ただし前半は比較的緩やかで(といっても大部分は8〜11%、一瞬22.5%ゾーンあり)、しかも登坂開始4kmからはじまる1km前後のほぼ平地を含んだ数値である。つまりこの魔の山を理解するための正しい数値とは、(最終400mを除く)終盤6.5kmの平均約14%・最大23.5%である。

1999年に初めて披露されたラングリルが、フィニッシュを受け入れたのは過去7回。うち3回でマイヨ・ロホ交代劇が起こった。また5回は山頂でマイヨ・ロホ表彰式に臨んだ者が、その大会の王者に輝いている。また勾配が厳しすぎて「グルペット」ができにくい山としても有名だ。短距離ステージだけになおのこと、激坂の苦手な選手たちにとっては、制限タイムを気にしての苦しい戦いとなる。

ただし、この超難関を乗り越えさえすれば、マドリード到着が見えてくる。しかも翌日は待ちに待った大会2度目の休息日だ。

文:宮本あさか


Difference in height
高低差図
第12ステージ
Time schedule
タイムスケジュール
距離 ポイント 現地時間 日本時間
37KM/H 35KM/H 33KM/H 37KM/H 35KM/H 33KM/H
0km地点 スタート地点 14:08 14:08 14:08 22:08 22:08 22:08
29.3km地点 3級山岳 14:55 14:58 15:01 22:55 22:58 23:01
43km地点 3級山岳 15:17 15:21 15:26 23:17 23:21 23:26
60.3km地点 1級山岳 15:45 15:51 15:57 23:45 23:51 23:57
77km地点 中間スプリント 16:12 16:20 16:28 0:12 0:20 0:28
88.2km地点 1級山岳 16:31 16:39 16:48 0:31 0:39 0:48
109.4km地点 超級山岳
ゴール地点
17:05 17:15 17:26 1:05 1:15 1:26

一覧ページへ戻る

SHARE

  • Facebook
  • LINE
  • Twitter