コースの特徴
スケジュール変更の影響で、大会3日目にして、早くも1級山頂フィニッシュがやって来た。例年より3日間少ないマイヨ・ロホ争いは、大急ぎで本題へと突入する。
赤いジャージのレースにふさわしく、赤トウガラシ(ただし辛くはない)「ピキーリョ」の産地から、勝負の1日は始まる。ロドサが区間スタートを迎えるのは史上初めて。2018年バスク一周では個人タイムトライアル区間の発着地となり、プリモシュ・ログリッチの勝利を見届けた。
TTは「ど」がつくほどの平坦だったが、この第3ステージは、スタートから緩やかに上り始める。実に60kmかけてじわり、じわりと標高を700m近く上がった後、ようやく3級峠への登坂口にたどり着く。この3級オンカラ峠も、上ったり、時に緩やかに下ったりと、17kmも続くだらだら坂。
3級峠から下ったら、しばらくは比較的平坦な道が続く。もちろん道の果てにそびえる1級峠と、その手前の中間ポイントに向けて、緊張感はぐんぐん高まっていくに違いない。
この1級峠の頂には、ラグナ・ネグラ、つまり「黒い潟湖」が仄暗い水を湛えている。詩人アントニオ・マチャドの作品によると、底の見えない湖は、灰色の岩の壁に囲まれ、誰も近づくことがない。しかも、そこには、かつての領主の死体が放り込まれている……。こんな神秘的な山に、史上75回目にして、初めてブエルタは足を踏み込む。
鬱蒼とした林の中を走る山道は、全長8.6km。平均勾配は5.8%とそれほど厳しくないが、残り1.5kmから急速に8%台後半に跳ね上がる。しかもフィニッシュ直前は10%。ラインを越える最後の最後まで、決して集中力を切らすことはできない。
文:宮本あさか
Difference in height
高低差図

Time schedule
タイムスケジュール
距離 | ポイント | 現地時間 | 日本時間 | ||||
---|---|---|---|---|---|---|---|
41KM/H | 39KM/H | 37KM/H | 41KM/H | 39KM/H | 37KM/H | ||
0km地点 | スタート地点 | 13:15 | 13:15 | 13:15 | 20:15 | 20:15 | 20:15 |
79km地点 | 3級山岳 | 15:10 | 15:16 | 15:23 | 22:10 | 22:16 | 22:23 |
148km地点 | 中間スプリント | 16:51 | 17:02 | 17:15 | 23:51 | 0:02 | 0:15 |
166.1km地点 | 1級山岳 ゴール地点 |
17:18 | 17:30 | 17:44 | 0:18 | 0:30 | 0:44 |