コースの特徴
絶対に失敗できない週末。2日連続の難関山頂フィニッシュで、2020年最後のグランツール総合争いは大きく前進する。そして2日目=第12ステージの目玉がアングリル山頂フィニッシュなら、この第11ステージの恐ろしさは、わずか170kmのコースで、累計獲得標高が今大会最高の4684mに達すること。
スタートと同時に道は上り始める。まずは足慣らしの3級峠。その後も小さな起伏をいくつも越える。真の勝負は43km地点から。そこからなんと1級峠を立て続けに4つ越える。
順番に1級コリャドナ峠(残り114km地点、登坂距離7km、平均勾配6.5%、最大10.8%)、1級コベルトリア峠(残り74.8km、9.8km、9%、13%)、1級サン・ロレンソ峠(残り34km、10km、8.6%、13%)、そして1級ファラポナ峠(フィニッシュ、16.5km、6.2%、12.5%)。フィニッシュの1級峠は過去2回登場し、特に2014年大会はコベルトリア以降は今年と完全に同じ道を進んだ。
6年前はサン・ロレンソ峠の上りから、スカイ(現イネオス)が恐るべき列車を走らせた。最終峠の残り4.5kmではクリス・フルームがアタック。唯一マイヨ・ロホ姿のアルベルト・コンタドールだけが反応できた。そしてライバルにさんざん前を引かせた「エル・ピストレロ」は、残り800mで加速すると、山頂で例のごとくバキューンとぶっ放した……!
スカイが攻撃を始めたのは、サン・ロレンソの終盤4kmに渡る勾配10.5%超ゾーン。そしてフルームがアタックに転じたのは、細かい上がり下がりのあるうねうねとした最終峠の勾配が、まさに9.5%に跳ね上がるタイミングだった。さらにその後は残り500mまで、延々勾配は10〜12%台で移行する。つまりコンタドールは、とびきりきついパートの最終盤で、ライバルを置き去りにしたというわけだ。
文:宮本あさか
距離 | ポイント | 現地時間 | 日本時間 | ||||
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37KM/H | 35KM/H | 33KM/H | 37KM/H | 35KM/H | 33KM/H | ||
0km地点 | スタート地点 | 12:24 | 12:24 | 12:24 | 20:24 | 20:24 | 20:24 |
9.3km地点 | 3級山岳 | 12:39 | 12:39 | 12:40 | 20:39 | 20:39 | 20:40 |
56km地点 | 1級山岳 | 13:54 | 14:00 | 14:05 | 21:54 | 22:00 | 22:05 |
95.2km地点 | 1級山岳 | 14:58 | 15:07 | 15:17 | 22:58 | 23:07 | 23:17 |
125.2km地点 | 中間スプリント | 15:47 | 15:58 | 16:11 | 23:47 | 23:58 | 0:11 |
136km地点 | 1級山岳 | 16:04 | 16:17 | 16:31 | 0:04 | 0:17 | 0:31 |
170km地点 | 1級山岳 ゴール地点 |
16:59 | 17:15 | 17:33 | 0:59 | 1:15 | 1:33 |