コースの特徴
コース上に等級のつく山岳はゼロ。大会4日目にしてようやく、スプリンターたちにも出番がやってきた。しかも18日間で、スプリント機会は、最大でも5回しかない。変則的なシーズンの終わりのグランツールを選んだ俊足たちは、絶対にこの貴重なチャンスを逃してはならない。
バスク語で「高い場所」を意味するガライから、区間は走り出す。まさしく標高1000mを超える高原には、軽い起伏もあるけれど、スプリンターたちの脚を苦しめるほどの難所でもない。40kmほど高原を駆け抜けた後は、プロトンはゆるやかに下界へと向かい、起伏さえもほぼ消えてなくなる。
ただし開催委員会は警告する。フィニッシュ地の一帯は、強風が吹き荒れることがあるというのだ!
この地方には「シエルソ」という北東からの地方風が吹きおろす。近隣にはいくつもの風力発電ファームが点在する。しかも真っ直ぐに北上していたプロトンは、残り22.7kmの中間ポイントの少し手前で、東へハンドルを切る。さらにポイント直後に再び方角を変えて南南東へ突き進む。最終20kmは緩やかな下り基調。その上ラスト2km地点まで完全なる直線道路だし、道の左右は見渡す限りなにもない。ひたすら広大な平原が広がっている。
つまり分断を試みるべくあらゆる要素は揃っている。スプリンター系チームも総合系チームも隊列を組み上げ、神経質に、そして猛スピードで、列車をぶつけ合う争いが期待できそうだ。
文:宮本あさか
Difference in height
高低差図
Time schedule
タイムスケジュール
距離 | ポイント | 現地時間 | 日本時間 | ||||
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46KM/H | 44KM/H | 42KM/H | 46KM/H | 44KM/H | 42KM/H | ||
0km地点 | スタート地点 | 13:09 | 13:09 | 13:09 | 20:09 | 20:09 | 20:09 |
169km地点 | 3級山岳 | 16:49 | 16:59 | 17:10 | 23:49 | 23:59 | 0:10 |
191.7km地点 | ゴール地点 | 17:19 | 17:30 | 17:42 | 0:19 | 0:30 | 0:42 |