ツール・ド・フランスを知るための100の入り口
ツール・ド・フランスを知るための100の入り口:いざ国外へ
「フランス一周」という名のとおり、初期のツール・ド・フランスはフランス国内で完結した。唯一の例外は、アルザス・ロレーヌ地方。1906年第2ステージで通過した当時は、ドイツに併合されていた。もっとも、ほとんど庭のような感覚だった。
その後大きな弧を描くルートが続くうち、ついにはみ出て、1947年、ベルギーとルクセンブルクへ。1947年〜51年の間、国外のスタート・ゴールは、以下の9回を数えた。
ベルギー(ブリュッセル、ゲント、リエージュ)、スイス(ジュネーヴ、ローザンヌ)、イタリア(サンレモ、アオスタ)、ルクセンブルク(ルクセンブルク)、スペイン(サンセバスティアン)
前述の中でも特にベルギーは、自転車大国ということもあり、ツール招致には積極的。近年では2004年と2012年に、リエージュでグランデパール(初日スタート)を迎えている。また、途中の区間としても頻出している。
いまや国の枠を出る経路は恒例となり、国外グランデパールは、来年で20回目を数える。
1954:アムステルダム(オランダ)
1958:ブリュッセル(ベルギー)
1965:ケルン(ドイツ)
1973:スヘフェニンゲン(オランダ)
1975:シャルルロワ(ベルギー)
1978:ライデン(オランダ)
1980:フランクフルト(ドイツ)
1982:バーゼル(スイス)
1987:ベルリン(ドイツ)
1989:ルクセンブルク(ルクセンブルク)
1992:サンセバスティアン(スペイン)
1996:スヘルトーヘンボス(オランダ)
1998:ダブリン(アイルランド)
2002:ルクセンブルク(ルクセンブルク)
2004:リエージュ(ベルギー)
2007:ロンドン(英国)
2009:モンテカルロ(モナコ)
2010:ロッテルダム(オランダ)
2012:リエージュ(ベルギー)
2014:リーズ(英国)
上記のとおり、2014年の初日は、リーズを皮切りに、英国ヨークシャーを巡る。2007年、ロンドンのグランデパールが大成功を収めたものだから、イギリスは2匹目のどじょうをねらったらしい。
但し100回記念の2013年大会は、フランス本国のみで消化する。なんといっても、ツール・ド・フランスは「フランス一周」なのだ。
※本企画は2013年6月に実施されたものです。現在と情報が異なる場合がございますが、予めご了承ください。