コースの特徴
全長3481kmの長い旅の締めくくり。前夜すでに北イタリアで最後の総合決戦を終えたジロ一行は、700kmを超える大移動を経て、イタリアの首都ローマへと凱旋を果たす。3週間前よりも少し小さくなったプロトンが悠久の都市を高速で駆け抜け、2023年マリア・ローザは、自らの名が刻まれた「終わりのないトロフィー」を天に高く掲げ持つ。
近年TTの多かったジロ最終日が、5年ぶりに、スプリンターに捧げられる。当然、完走したすべての選手にとっても、ちょっとしたご褒美。125kmの短いステージの前半は、誰もがのんびりパレードランを楽しむに違いない。しかもローマの新都心エウローパ地区から走り出すと、最後にもう一度、海を見に行く。
海岸まで33kmかけて往復した後、プロトンは歴史的旧市街へ。コロッセオの脇を通り、ローマ歴代皇帝の像が点在するフォリ・インペリアリ通りでフィニッシュラインを横切ったら、ちょっとした観光ツアーの始まり。フォロ・ロマーノ、ナヴォーナ広場、サンタンジェロ城、サンピエトロ大聖堂、カラカラ浴場etc...たくさんの歴史的建造物や遺跡の間を縫うように引かれた全長13.6kmのサーキットを、全部で6周回巡る。
ちなみに2018年最終日にS・ベネットが勝ち取った周回とは、微妙に異なる。ラスト5kmだけ同じ道を使用するが、それ以外は新たなコースが描かれた。今回はテベレ川のほとりをたっぷり走るし、ヴィットーリオ・エマヌエーレ2世橋とレジーナ・マルゲリータ橋という2つの橋もわたる。
もちろん観光ムードは長くは続かない。周回を増すごとにプロトンの走行スピードは増し、大会最後の逃げを飲み込みつつ、大集団スプリントへと突き進んでいく。たくさんのカーブをこなし、コロッセオの外周でラスト1kmのアーチを潜り抜けたら、「サンピエトリーニ(ローマ歴史的地区に特有の石畳)」の敷き詰められたホームストレートで3週間最後の全力疾走!
text:宮本あさか
距離 | ポイント | 現地時間 | 日本時間 | ||||
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42km/h | 40km/h | 38km/h | 42km/h | 40km/h | 38km/h | ||
0km地点 | スタート | 15:30 | 15:30 | 15:30 | 22:30 | 22:30 | 22:30 |
71.6km地点 | 中間SP | 17:18 | 17:23 | 17:30 | 00:18 | 00:23 | 00:30 |
98.8km地点 | 中間SP | 17:56 | 18:04 | 18:12 | 00:56 | 01:04 | 01:12 |
126.0km地点 | ゴール | 18:33 | 18:43 | 18:53 | 01:33 | 01:43 | 01:53 |