ピエール・ラトゥール
TOTAL DIRECT ENERGIE
ピエール・ラトゥールPierre LATOUR
PROFILE
- Past results：
- ツール・ド・フランス：2018年新人賞
- ブエルタ・ア・エスパーニャ：区間通算1勝
- 2015年ツール・ド・ラン総合3位、ルート・デュ・シュド総合3位
- 2016年クリテリウム・アンテルナシオナル総合2位
- 2017年・2018年国内選手権個人タイムトライアル優勝
- 2018年ボルタ・シクリスタ・ア・カタルーニャ 新人賞＆総合3位、クリテリウム・ドゥ・ドーフィネ新人賞
もう27歳！あのルート・デュ・シュドの衝撃からも、すでに6年もたってしまったのだ。いまだピエールロジェ・ラトゥールと呼ばれていた時代だった。
つまり2015年大会で、2度目のジロ優勝直後のコンタドールと2度目のツール表彰台直前のキンタナとの凄まじい一騎打ちに割り込んだ若きクライマーは、いまだグランツールで真の才能を解放することができずにいる。2018年ツール総合13位＆新人賞が現時点では最高位。最大の理由は「これまで他の選手のために走ることが多かったから」。先輩バルデのアシスト役も3度務めた。また所属チームが総合上位入りをあまりにも重視しすぎた。「総合15位を守るような走り」で、やる気は下がった。
だから2021年は思い切ってチーム変更。ぽんぽんと弾ける泡のようにボールをつなぐ、そんな球技フランス代表のプレースタイルは「シャンパンラグビー」や「シャンパンサッカー」とよく表現されるが、ぽんぽんと弾ける泡のように飛び出す……そんな「シャンパンサイクリング」を体現するためだ。新しいチームなら、遠くからアタックを打ったり、逃げに乗ったり、そんな攻撃的スタイルを取り戻せると感じている。
ちなみにあだ名はいまだにロジェ。7歳の時に、初めて連盟登録した際に記入ミスをしたせいで、母国の一部メディアでは今でもロジェ付きで報道されている。いや、本当ならピエールロジェと名付けるつもりだった両親が、出生届の記入ミスしたのがすべての始まり……。
text：宮本あさか