ブルック・ラバトウ

家族全員がトップクライマーという環境に生まれ、相当なプレッシャーの中で試合に挑み続けている。身長の低さをカバーするため、幼い頃から家族と岩場で鍛えられたその細やかでバランシーかつテクニカルな足づかいで、他の選手では到底真似できないオリジナリティ溢れる技を編み出す場面に注目。 4月に行われた八王子のボルダーワールドカップでは、悲願の初優勝を果たし、表彰台で涙を流す場面も。ただ、世界選手権4位(3位以内で内定）、アメリカ大陸予選大会2位（1位で内定）と、あと1歩のところでパリへの切符を逃し、ここでは悔し涙を飲む。すでに内定済みの幼なじみナタリア・グロスマン選手を追う形で2度目のオリンピックへの出場を目指し残りの予選会にかける。

text：尾川とも子