江黒　力

福岡出身。小学6年の時に埼玉に引っ越し、スポーツ少年団時代はトップ下、サイドアタッカーとしてプレーした。中学サッカー部を経て東京都内の高校に進学したが、1年で中退。その後は、社会人チームなどでサッカーを続けながら、転校先の高校を卒業すると同時にひとりでブラジルに向かった。
北部の町オリンダで語学学校に通いながら半年間プレーを続ける。帰国して向かったのはドイツ。大都市ケルン近郊のクラブ「アルトドルフ」に入団した。
ここでも半年間プレーし、さらに帰国して向かったのは沖縄だった。現所属のソーマプライア沖縄で、ビーチサッカーをやるためだ。
ブラジルからドイツ、そして沖縄。大人の敷いたレールに乗っかるのではなく、すべて自分ひとりでインターネットで調べ上げ、引き受け先のチームと折衝し、単身で乗り込んだ。本人は「好きなことをやらせてくれた家族、サポートしてくれた人たちのお陰」と謙遜するが、自分の将来を自らの手で切り開いていく気概は、間違いなく「今のプレースタイル」に通じている。
チームのためにハードワークをいとわず、ボールのないところで動き回って「囮」となったり、空いたスペースに味方を引き入れてシュートチャンスを作る。そんな献身的なプレーを披露しながら、俊敏な動きで攻め入ったり、得意のオーバーヘッドシュートで相手ゴールを脅かしたり、的確な自己判断で気の利いたプレーを選択できるのが持ち味である。
「シンプルにビーチサッカーの魅力にはまり、長い間プレーしてワールドカップに臨みます。応援よろしくお願いします」