コースの特徴
獲得標高は今大会最多4226m。フィニッシュ地の標高は、今大会最高2251m。しかもラスト3.2kmの平均勾配は12.2%!2025年ブエルタの最難関ステージであり、2025年グランツールの総決算にふさわしい舞台が用意された。マドリード到着の24時間前に、死闘が待っている。
巨大パラボラアンテナが目印の、マドリード深宇宙通信施設が本拠地を置くロブレド・デ・チャベラから、3つの放送用ミサイル型アンテナが天に突き立つボラ・デル・ムンドまでの旅。行く手には5つの山岳が組み込まれた。スタート直後の3級山岳2連続は、今大会最後の逃げ切りを狙う者たちを奮い立たせる。続いて2級山岳レオンの、地球儀を抱いたライオン像の立つ山頂を目指す。
そこから50kmほど北へ大きな輪を描いたら、1級山岳ナバセラダへ。21世紀だけでも13回目の登場で、うち7回が第20ステージという、「決戦峠」としておなじみの山だ。2022年の最終日前夜には、カラパスが「ダブル登坂」を制し、山岳ジャージを持ち帰っている。
今回もまたナバセラダを2度登る。3年前は1度目は南から、2度目を北東からの登坂だったが、今年は、まずは北西から1級山岳を攻める。登坂距離は6.9km、平均勾配は7.6%。最初と最後が難しく、特に山頂間際は、約1kmにわたり10%ゾーンが続く。
いったん南側に下り、小さな輪を描くと、次は南=マドリード側からのアタック。つまり先ほど下った道を、逆走して上る。こちらは9.1kmの山道で、勾配7.3%。ただ1回目と同じ標高1854m地点で、山岳ポイントは発生しない。……そこからルートを右に折れ、さらに3.2km先まで上るからだ。
これぞ超級ボラ・デル・ムンドに続く道。その先の世界には、セメントの荒れた路面が延びている。平均勾配12.2%・最大23%という数字は、標高2000m超の地では、まるで異なる意味を持つのだろう(ナバセラダを含む最終山岳全体は12.3km・8.6%)。
地球儀=ボラ・デル・ムンドまでブエルタが足を延ばすのは、2010年、2012年に続き史上3回目。1回目は総合上位の2人が、壮絶な一騎打ちを繰り広げ、2回目は総合2位・3位の猛攻を、総合首位がぎりぎり耐え切った。もちろん過去2回ともに、3週間の果ての果ての激戦だった──2025年大会と同じように。
文:宮本あさか



残り距離 | ポイント | 現地時間 | 日本時間 | ||||
---|---|---|---|---|---|---|---|
40 km/h | 38 km/h | 36 km/h | 40 km/h | 38 km/h | 36 km/h | ||
165.6 km | オフィシャル スタート |
13:10 | 13:10 | 13:10 | 20:10 | 20:10 | 20:10 |
161.0 km | 登坂開始 | 13:16 | 13:17 | 13:17 | 20:16 | 20:17 | 20:17 |
152.0 km | 3級山岳 | 13:30 | 13:31 | 13:32 | 20:30 | 20:31 | 20:32 |
145.0 km | 登坂開始 | 13:40 | 13:42 | 13:44 | 20:40 | 20:42 | 20:44 |
139.2 km | 3級山岳 | 13:49 | 13:51 | 13:54 | 20:49 | 20:51 | 20:54 |
113.6 km | 登坂開始 | 14:28 | 14:32 | 14:36 | 21:28 | 21:32 | 21:36 |
106.6 km | 2級山岳 | 14:38 | 14:43 | 14:48 | 21:38 | 21:43 | 21:48 |
56.7 km | 登坂開始 | 15:53 | 16:01 | 16:11 | 22:53 | 23:01 | 23:11 |
49.8 km | 1級山岳 | 16:03 | 16:12 | 16:23 | 23:03 | 23:12 | 23:23 |
38.0 km | 中間SP | 16:21 | 16:31 | 16:42 | 23:21 | 23:31 | 23:42 |
13.1 km | 登坂開始 | 16:58 | 17:10 | 17:24 | 23:58 | 00:10 | 00:24 |
0.0 km | 1級山岳 フィニッシュ |
17:17 | 17:30 | 17:44 | 00:17 | 00:30 | 00:44 |