コースの特徴
久しぶりにスプリンターたちの脚がうなる。行く手に「山」は一切存在しない。ただ、気合を入れるのは、必ずしもスプリンターだけではない。翌日は大会最後の山頂決戦で、翌々日は首都での大集団フィニッシュが予定されている。クライマーでもスプリンターでもない逃げ屋たちにとっては、この第19ステージこそが、本当のラストチャンスなのだ。
「ピュア」スプリンター以外の脚質が、勇気づけられる理由はある。開催委員会が「美食ステージ」と銘打った通り、白ワインで名高いルエダのぶどう畑の中を駆け抜け、イベリコ生ハムの聖地ギフエロへとたどり着くルートは、厳密に言えばフラットではないからだ。全体に小さく緩やかな凹凸が散りばめられ、獲得標高も1517mと、決して少なくはない。
もちろん3週間を生き抜いてきた俊足たちは、この程度の起伏など問題にはしないだろう。全体的に長い直線路が多いコースは、スプリンターチームにとっても制御作業がしやすい環境だ。それでも後半の約100kmは、ひたすら南へと進路を取る。風向きによっては、逃げに有利になる。またサマランカで中間スプリントを争った後、フィニッシュまでの約60kmは、上り基調の道が増える。
廃線を利用してハイキング&サイクリングロードを作ろうという国家プロジェクト「ビア・ベルデ・トラモ」の、その線路沿いに駆け上がるフィニッシュ前もまた、微妙に上っている。ただ残り3.5kmで鋭角コーナーを抜け出したら、道は緩やかにうねりつつも、ラインまでカーブやロータリーは一切なし。壮観な大集団スプリントで締めくるための、地形的条件は揃っている。
文:宮本あさか
Difference in height
高低差図

Time schedule
タイムスケジュール
残り距離 | ポイント | 現地時間 | 日本時間 | ||||
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47 km/h | 45 km/h | 43 km/h | 47 km/h | 45 km/h | 43 km/h | ||
161.9 km | オフィシャル スタート |
13:55 | 13:55 | 13:55 | 20:55 | 20:55 | 20:55 |
58.9 km | 中間SP | 16:06 | 16:12 | 16:18 | 23:06 | 23:12 | 23:18 |
0.0 km | フィニッシュ | 17:21 | 17:30 | 17:40 | 00:21 | 00:30 | 00:40 |