コースの特徴
山だらけの2025年ブエルタに組み込まれた、ほぼ平坦な個人タイムトライアル。ここまで激勾配に耐えてきたルーラーにとっては、ご褒美のようなステージであり、多くのアシスト選手にとっては体力温存の1日。そして総合を争うクライマーにとっては、間違いなく、試練の時間となる。
2023年大会でも、この日と同じく、ヴァリャドリードがストップウォッチとの対決の舞台となった。当時は25.8kmのコースを、ガンナが平均時速55.968kmで飛ばした。また16秒差で区間2位に滑り込んだエヴェネプールは、この日だけでログリッチに19秒、アルメイダに33秒、ヴィンゲゴーに1分1秒差を押し付けた……。
今回の第18ステージは、距離は27.2kmに延びたものの、実は違いはスタートから1.4kmだけ。残す25.8kmは、寸分違わず2023年と同じコースを走る。つまり2年前のガンナを基準とすれば、優勝タイムは27分半前後。第1計測は8.4km地点(残り18.8km)、第2計測は16.7km地点(残り10.5km)に設定された。
スペイン国王からナポレオンまで、歴史上の首長たちが居を構えたパラシオ・レアルの前から、1人ずつ市街地へと走り出していく。鬼門はコース序盤。全長600m・勾配6.5%の小さな起伏が潜む上に、テクニカルな直角・鋭角・ヘアピンコーナーが1ダース以上も詰め込まれている。
その後はむしろ長い直線が多くなる。体の大きなスペシャリストたちは、思う存分大きなギアを回すことができる。ただ南郊外を走る中盤は、周りに建物が少なくなるからこそ、風の影響は小さくないはずだ。出走順次第で、大きく運命が分かれるかもしれない。
もしも南風なら、ラスト7.5kmからフィニッシュまでは、トップスピードに乗ることができるだろう。あとはバリャドリード市街地へ向けひたすら一直線だ。……とはいえロータリーは、いくつも攻略せねばならない。またカンポ・グランデ公園でのフィニッシュ手前800mは、地図上は完全にストレートながら、開催委員会は「シケイン注意」とも喚起する。
文:宮本あさか
※12.2kmにコースは短縮されました

残り距離 | ポイント | 現地時間 | 日本時間 | ||
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第1走者 | 最終走者 | 第1走者 | 最終走者 | ||
12.2 km | スタート | 14:35 | 17:17 | 21:35 | 00:17 |
3.7 km | 第1計測 | 14:39 | 17:21 | 21:39 | 00:21 |
1.8 km | 第2計測 | 14:43 | 17:25 | 21:43 | 00:25 |
0.0 km | フィニッシュ | 13:48 | 17:30 | 21:48 | 00:30 |