ブエルタ・ア・エスパーニャ2025

STAGE 13

第13ステージ

カベソン・デ・ラ・サル>アングリル

202.7 km
9月5日(金)午後9:50 - 深夜1:30
/ J SPORTS 4J SPORTSオンデマンド
自転車界のオリンポス山、魔の山アングリル

コースの特徴

コースマップ

泣く子も黙るアングリル。2025年大会2週目の最大のアトラクション。地元では「自転車界のオリンポス山」と崇められ、サイクリストたちには魔の山と恐れられるグランツール屈指の激坂の上では、誰一人として、己の弱さを隠すことはできない。

200kmを超える長い1日は、終わりに近づけば近づくほど、狂気じみてくる。カンタブリア海岸からそれほど遠くない道を走る序盤3分の1は、むしろ「平坦ステージ」と言ってもいいほど。そこから内陸に切り込むと、道はじわじわとした上り坂に変わる。集団内のストレスもじりじりと上がっていく。

ステージも残り3分の1を切ると、いよいよ道は険しさを増す。1級モスケタ(登坂距離6.3km、平均勾配8.4%)はいきなり上り始めに最大12%ゾーンが待ち構える。1級コルダル(5.5km、8.8%)は、二桁勾配があちこちに顔を出し、特に山頂直前の1.5kmはひたすら10〜12%という激烈さ。集団のふるい分けは否応なく進む。

ただし、2つの1級峠は、アングリルの前では単なる前菜に過ぎない。しかもアングリルの前半だって、ほんのウォーミングアップ程度だ。なにしろ真の恐怖は、全長12.4km・平均勾配9.7%の山道の、後半にぎゅうぎゅうに詰め込まれている!

残り7.5kmから最後の数百mで下りに転じるまでの、終盤の約7kmの平均勾配は……桁違いの12.8%。複数の「20%超」がちりばめられ、それぞれに「les cabanes=小屋」、「les picones=気難しい人々」、「Cobayos=モルモット」なんてあだ名される。中でも最高にイカれているのが、あの「La Cuena les Cabres」。すなわち「山羊たちの坂」。フィニッシュ手前3km……すでに200kmも走り続けてきた選手たちを絶望へと突き落とす同ゾーンは、最大勾配23%を誇り、そもそも500mにわたって勾配が20%を下回ることはない。

初登場から26年目。自転車界に繰り返し興奮をもたらしてきたアングリルで、3年前の我々は、「ヴィスマ上位3位独占」という歴史的な結末を見届けた。史上10回目の山頂フィニッシュでは、果たしてどんな衝撃が飛び込んでくるのか。おそらくマイヨ・ロホ争いにも、容赦なき審判が下される。

文:宮本あさか


MAP





Difference in height
高低差図
高低差図
Detail
詳細
詳細 詳細
Time schedule
タイムスケジュール
残り距離 ポイント 現地時間 日本時間
40 km/h 38 km/h 36 km/h 40 km/h 38 km/h 36 km/h
202.7 km オフィシャル
スタート
12:10 12:10 12:10 19:10 19:10 19:10
55.4 km 登坂開始 15:50 16:02 16:15 22:50 23:02 23:15
49.1 km 1級山岳 16:00 16:12 16:26 23:00 23:12 23:26
27.7 km 中間SP 16:32 16:46 17:01 23:32 23:46 00:01
26.6 km 登坂開始 16:34 16:48 17:03 23:34 23:48 00:03
21.1 km 1級山岳 16:42 16:56 17:12 23:42 23:56 00:12
12.4 km 登坂開始 16:55 17:10 17:27 23:55 00:10 00:27
0.0 km 超級山岳
フィニッシュ
17:14 17:30 17:47 00:14 00:30 00:47

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