コースの特徴
8月最後の日は、大会1週目の最終日。翌日のことを考える必要がないからこそ、途中で山岳ポイント収集に熱中する必要がないからこそ、道の終わりの「ウニプエルト(山岳1つ)」に向かって思い切り全力を尽くすことができる日──。
ただし、山岳がないからと言って、最終登坂突入までの約180kmが容易なわけではない。というのも戦いの舞台は、ワイン生産地として名高いラ・リオハ州だ。力強いワインで知られるリオハ・オリエンタル地区のアルファロからスタートし、ワイントレードの中心都市ログローニョの南側を通り、さらには深い味わいのリオハ・アルタ地区を駆け抜ける。ぶどう畑の間に描かれたコースは、当然ながら、たくさんの起伏をはらむ。ステージ全体の獲得標高は3311mにも達する。
しかも「コウノトリの町」をスタートしてからの約50kmは、基本的に道は上っている。逃げを企てる選手たちが、大いに飛び出しを試みるだろう。コース中盤は細かなアップダウンの連続。たしかに山岳賞狙いの選手にとっては、それほどうま味のないステージではある。一方でフィニッシュ手前30kmに中間スプリントが設定されているから、もしかしたら、ポイント賞が欲しいスプリンターが逃げに飛び乗っているかもしれない。
もちろん最後はクライマーたちの出番だ。開業50周年を迎えるバルデスカレイ・スキー場へと続く、全長13.2km・平均勾配5%の1級山岳では、登坂口からいきなり戦いが動くだろう。序盤約3kmは勾配7.7%、最大12%。その後はだらだらとした坂道が続くから、上れるルーラーにだって奮闘する理由はある。2012年にブエルタがこの山を訪れた時、当時のTT世界王者トニー・マルティンとの一騎打ちを制し、逃げ切り勝利を決めたのがサイモン・クラークだった。しかもこの時の勝利をきっかけに、山岳ポイント収集に目覚め、最終的に同年の山岳ジャージを持ち帰っている。
文:宮本あさか


残り距離 | ポイント | 現地時間 | 日本時間 | ||||
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42 km/h | 40 km/h | 38 km/h | 42 km/h | 40 km/h | 38 km/h | ||
195.5 km | オフィシャル スタート |
12:37 | 12:37 | 12:37 | 19:37 | 19:37 | 19:37 |
29.4 km | 中間SP | 16:34 | 16:46 | 16:59 | 23:34 | 23:46 | 23:59 |
13.0 km | 登坂開始 | 16:57 | 17:10 | 17:25 | 23:57 | 00:10 | 00:25 |
0.0 km | 1級山岳 フィニッシュ |
17:16 | 17:30 | 17:45 | 00:16 | 00:30 | 00:45 |