コースの特徴
「ピュア」スプリンターにとって久しぶり、かつ最大のチャンス。コース上に山岳はひとつも存在せず、最終日とタイムトライアルを除けば、獲得標高差は今大会で最も少ない。区間争いはもちろん、緑のマイヨ・プントスを巡って、中間スプリント争いも熾烈さを極めることだろう。
テンプル騎士団(=テンプラリオ)が12世紀に拠点としたモンソンから、フラットな1日は走り出す。そうは言ってもステージ前半は、決して単純な平坦路というわけでもない。細かなアップダウンが延々と続き、積もり積もって獲得標高差は1200mを超える。
ただステージの折り返し地点を過ぎると、起伏はほぼ完全に姿を消す。道はひたすら真っ直ぐで、しかも延々と下り基調。複数チームがスプリント隊列を組み、ハイスピードな牽引に乗り出すはずだ。
北からサラゴサへと入場したプロトンは、残り23.4kmで、フィニッシュラインを一旦通過。そこから環状道路を利用しつつ、町の南側をぐるりと回る。市街地特有のカーブや障害物も潜んでいるに違いなく、総合勢たちは最大限の注意を払わねばなるまい。幸いなことに、今区間に関しては、メカトラブルや落車などに見舞われた場合のタイム救済ルールが通常の「3km」から「5km」へ延長されている。
残り1kmを示すアーチ手前で、この日最後のロータリーをこなしたら、あとは全速力で突き進むのみ。大通りは緩やかに左へと流れ……ナポレオン軍侵入の際の最後の砦であり、抵抗の象徴でもあるカルメン門の目の前で、大団円を迎える。そしてこの日、両手を力強く天に突き上げた者こそが、サラゴサ開催区間の記念すべき史上50人目の勝者となるのだ!
文:宮本あさか
Difference in height
高低差図

Time schedule
タイムスケジュール
残り距離 | ポイント | 現地時間 | 日本時間 | ||||
---|---|---|---|---|---|---|---|
47 km/h | 45 km/h | 43 km/h | 47 km/h | 45 km/h | 43 km/h | ||
163.5 km | オフィシャル スタート |
13:52 | 13:52 | 13:52 | 20:52 | 20:52 | 20:52 |
42.5 km | 中間SP | 16:26 | 16:33 | 16:40 | 23:26 | 23:33 | 23:40 |
0.0 km | フィニッシュ | 17:20 | 17:30 | 17:40 | 00:20 | 00:30 | 00:40 |