コースの特徴
容赦ない山岳バトル。大会1週目の最難関ステージ。行く手には4つの難峠が待ち受け、2日連続の難関山頂フィニッシュで締めくくられる。その上、獲得標高差は、今大会2番目に厳しい4211mにも達する。
ピレネーの小国に、まずは別れを告げよう。アンドラ・ラ・ベリャから緩やかに山を下り、6kmほど行った先で、国境を越える。イタリア、フランス、アンドラと国外を巡ってきた2025年ブエルタは、以降、国内での戦いに100%専念する。
スペイン帰国の直後に、強烈な一発。1級カント(平均勾配4.4%)の山道は、全長24.7kmと、うんざりするほど長い。しかも登坂口からの6kmは、8%弱の勾配が延々と続き、最大13%にも跳ね上がるのだ。そこからの下りもまた、約45kmと極めて長く、続く2級ペルベス(登坂距離5.7km、平均勾配6.3%)も、実質は24kmも登りっぱなし。それほど休む間もなく2級エスピナ(7.1km、5.5%)が襲い掛かり、選手たちの脚は着実に削られていく。
過酷な持久戦のクライマックスは、1級セルレルへの最終登坂。この山にブエルタが訪問するのは18年ぶり。……実は30年前に、コース作成責任者エスカルティンが、プロ人生初のステージレース総合優勝を決めた山である!
平均勾配5.8%という数字に、騙されてはならない。全長12.1kmの山道には、爆発的なアタックポイントがいくつも潜んでいる。登坂口は9.9%×1kmでガツンとくる。その後も3kmにわたり8%台の勾配が続き、時に最大14%も顔を出す。さらにフィニッシュ手前7km前後で、再び14%ゾーン突入。そのまま1.5kmにわたり、9%台に耐えねばならない。
ラスト3.5kmからの、短く急なダウンヒルも、きっとスリリングな駆け引きを演出してくれるだろう。「ウエスカ・ラ・マヒカ(魔法の県、ウエスカ)」と銘打たれたステージにふさわしく、万年雪の峰々を遠くに臨む山頂へ向けて、最後まで魅力的なマイヨ・ロホ争いが繰り広げられるはずだ。
文:宮本あさか

残り距離 | ポイント | 現地時間 | 日本時間 | ||||
---|---|---|---|---|---|---|---|
38 km/h | 36 km/h | 34 km/h | 38 km/h | 36 km/h | 34 km/h | ||
188.0 km | オフィシャル スタート |
12:17 | 12:17 | 12:17 | 19:17 | 19:17 | 19:17 |
174.8 km | 登坂開始 | 12:37 | 12:39 | 12:40 | 19:37 | 19:39 | 19:40 |
150.1 km | 1級山岳 | 13:16 | 13:20 | 13:23 | 20:16 | 20:20 | 20:23 |
86.0 km | 登坂開始 | 14:58 | 15:07 | 15:17 | 21:58 | 22:07 | 22:17 |
80.3 km | 2級山岳 | 15:07 | 15:16 | 15:27 | 22:07 | 22:16 | 22:27 |
53.6 km | 登坂開始 | 15:49 | 16:01 | 16:14 | 22:49 | 23:01 | 23:14 |
46.5 km | 2級山岳 | 16:00 | 16:12 | 16:26 | 23:00 | 23:12 | 23:26 |
14.0 km | 中間SP | 16:51 | 17:07 | 17:24 | 23:51 | 00:07 | 00:24 |
12.1 km | 登坂開始 | 16:54 | 17:10 | 17:27 | 23:54 | 00:10 | 00:27 |
0.0 km | 1級山岳 フィニッシュ |
17:13 | 17:30 | 17:48 | 00:13 | 00:30 | 00:48 |