コースの特徴
お待ちかね、今大会最初の山岳ステージがやって来た。ピレネーの山々を舞台に、本格的なマイヨ・ロホ争奪戦が勃発だ!
もちろん真っ先に始まるのは、逃げへ向けた大バトル。なにしろ四方を火山に囲まれたウロットから走り出すと同時に、選手たちはいきなり11km超の長い3級山岳へと放り込まれる。続いてさらに大きな1級山岳へ。平均勾配こそ3.5%と低めながら、登坂距離は24.3kmと、今大会屈指の長さを誇る。山頂まで上り詰めたら、その先は延々と60kmものダウンヒルが続く。
うんざりするほど長いアップダウンも、総合エースたちにとっては、いわゆるウォーミングアップに過ぎない。フィニッシュ手前約35kmで今大会4か国目となるアンドラへと入国し、多くの自転車選手たちが暮らす──日本の新城幸也もそのひとり──首都アンドラ・ラ・ヴェリャに立ち寄ったら、道は段違いに険しくなる。
ブエルタではすっかりおなじみで、ツールでも2016年大会で使用され、この6月に新設されたワンデーレースでも登場しているから、誰もが2級ラ・コメリャの恐ろしさを理解しているはずだ。登坂距離は4.2km、平均勾配8%。登坂口からしばらく、ガツンと二桁台の激ゾーンが立ちはだかる。山頂間際にも12%超が潜み、決して最後まで気が抜けない。
対する1級パル(9.6km、6.3%)は、実に14年ぶりに、プロの自転車レースを迎え入れる。ただ2023年大会第3ステージの最終山岳と、途中まで道は同じで、現役選手にとって完全に未知の山というわけでもなさそうだ。またピドコックが銅メダルを獲得した2024年マウンテンバイク世界選手権も、このパル・スキーリゾートで開催されている。やはり激勾配があちこちに散らばり、ラスト2kmから延々と10%超の勾配が続く。
いずれにせよ、持久力も爆発力も求められる1日の終わりに、標高1901mの高みで、真の実力者の顔ぶれが自ずと浮かび上がってくることだろう。少なくとも、「誰がこのブエルタを勝てないのか」は、はっきりと見えてくる。
文:宮本あさか

残り距離 | ポイント | 現地時間 | 日本時間 | ||||
---|---|---|---|---|---|---|---|
39 km/h | 37 km/h | 35 km/h | 39 km/h | 37 km/h | 35 km/h | ||
170.3 km | スタート 登坂開始 |
12:54 | 12:54 | 12:54 | 19:54 | 19:54 | 19:54 |
158.9 km | 3級山岳 | 13:11 | 13:21 | 13:13 | 20:11 | 20:21 | 20:13 |
128.2 km | 登坂開始 | 13:58 | 14:02 | 14:06 | 20:58 | 21:02 | 21:06 |
103.9 km | 1級山岳 | 14:36 | 14:41 | 14:47 | 21:36 | 21:41 | 21:47 |
26.0 km | 中間SP | 16:36 | 16:48 | 17:01 | 23:36 | 23:48 | 00:01 |
25.3 km | 登坂開始 | 16:37 | 16:49 | 17:02 | 23:37 | 23:49 | 00:02 |
21.1 km | 2級山岳 | 16:43 | 16:55 | 17:09 | 23:43 | 23:55 | 00:09 |
9.6 km | 登坂開始 | 17:01 | 17:14 | 17:29 | 00:01 | 00:14 | 00:29 |
0.0 km | 1級山岳 フィニッシュ |
17:16 | 17:30 | 17:45 | 00:16 | 00:30 | 00:45 |