コースの特徴
12年ぶりに、恐ろしきモンスターが帰ってくる!フィニッシュ前約3kmに、勾配20%ゾーンが「100m×5か所」も散らばるという凄まじさ。あの年の区間覇者が、最後の200mをよじ登るのに、1分20秒もかかってしまったという桁違いの逸話。超級山岳クイトゥ・ネグルが、再びプロトンの前に立ちはだかる。
9月に入り、徐々に大会の終わりが見えてきた。マドリード到着はちょうど1週間後。翌日に2回目の休息日を控えて、マイヨ・ロホ争いは大急ぎで佳境を迎える。
あのアングリルを誇るアストゥリアス州は、そもそも激坂の宝庫である。クイトゥ・ネグルに先立って登場する1級山岳コリャディエリャ(登坂距離6.4km、平均勾配8.2%、最大14%)だって、かなりの難関だ。山道の中盤には、2kmにわたり、9%台の難勾配が続く。しかもプロトンは、ステージ半ばで道をくるりと一周回して、このコリャディエリャをわざわざ2回も上るのだ。
ヘアピンカーブがいくつも待ち受ける下りも、やはり2回ダウンヒル。こうして標高243mの谷間まで下りきったら、ラスト40kmはひたすら登りっぱなし。最後は今大会最高地点である標高1847mまで駆け上がる。
12年前に誕生した激坂クイトゥ・ネグル
今年でオープン70周年を迎えるバルグランデ=パハーレススキー場は、過去幾度もブエルタに登場してきた。そして12年前に、それまでの山頂から、さらに3km先まで舗装が施された。空にうねうねと伸びるのびる、細くて険しい道。新たな激坂クイトゥ・ネグルの誕生だった。
つまり全長18.9km。平均勾配7.4%の山道は、ラスト3kmの前と後で、がらりと表情を変える。たしかに残り7km地点には1kmにわたり13%弱のゾーンも潜んでいる。しかし漕いでも漕いでも20%ゾーンから抜け出せない、そんなラスト3kmの破壊力こそが、伝説級のバトルを演出するのだ。
文:宮本あさか
残り距離 | ポイント | 現地時間 | 日本時間 | ||||
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41 km/h | 39 km/h | 37 km/h | 41 km/h | 39 km/h | 37 km/h | ||
142.9 km | オフィシャル スタート |
13:51 | 13:51 | 13:51 | 20:51 | 20:51 | 20:51 |
105.3 km | 1級山岳 | 14:46 | 14:48 | 14:51 | 21:46 | 21:48 | 21:51 |
78.0 km | 3級山岳 | 15:25 | 15:30 | 15:36 | 22:25 | 22:30 | 22:36 |
55.3 km | 1級山岳(B) | 15:59 | 16:05 | 16:13 | 22:59 | 23:05 | 23:13 |
32.1 km | 中間SP | 16:33 | 16:41 | 16:50 | 23:33 | 23:41 | 23:50 |
0.0 km | 超級山岳 フィニッシュ |
17:20 | 17:30 | 17:42 | 00:20 | 00:30 | 00:42 |