コースの特徴
パンチャーが飛び出すか、ダウンヒラーが攻めるか、スプリンターが残るか。最終盤に1つだけ組み込まれた凄まじい激坂が、間違いなく、レースを大きく引っ掻き回す。総合勢も、うっかり罠にはまらぬよう、注意せねばならない。
スタートから140kmは、地形的な難所は存在しない。ただアンダルシア特有の何一つ遮るもののない荒野に、もしも強烈な日差しが照りつけたら、受難の1日となる。今ステージの一帯は、3年前の夏、スペイン観測史上最高気温47.6度を記録したことで知られている。
ユネスコ世界遺産「コルドバの歴史地区」のすぐ側に引かれたフィニッシュラインを、残り約40kmで一旦通過した直後、戦いは一気に加熱する。2級山岳アルト・デル・カトルセ・ポル・シエント、すなわち「14%」という名の坂道へと突入だ!
「14%」という名の坂道は最大勾配16%超え
登坂距離7.4km、平均勾配は5.6%。山頂間際に1.5kmにわたる激坂ゾーンが潜み、12%超も500m続く。最大勾配は14%……ではなく、一瞬ながら16%をも超える。山頂からフィニッシュまでは25.5kmと少々遠いものの、しばらく高台を駆け抜けた後、ラスト15km頃から本気のダウンヒルへ。
この下りで猛攻を仕掛け、集団を叩き割ったのが2011年のリクイガス。サガンが5人のスプリントを制するとともに、ニバリが総合ライバル数人を蹴落とした。2014年はバルベルデが上りアタック。ただ下りで総合ライバルが束になって必死の追走を仕掛けた。最終的には60人ほどの集団スプリントを、デゲンコルプが勝ち取った。そして2021年は複数のクライマーが次々と加速し、山頂で30秒ほどのリードをつけるも、終わってみれば30人の集団フィニッシュ。俊足コルトが勝利を手に入れた。
つまり2024年も派手なドンパチと、スリリングな追走タイムは約束されている。最後に笑うのは、前例に従って、おそらく「上れる」スプリンターに違いない。
文:宮本あさか
残り距離 | ポイント | 現地時間 | 日本時間 | ||||
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46 km/h | 44 km/h | 42 km/h | 46 km/h | 44 km/h | 42 km/h | ||
180.2 km | オフィシャル スタート |
13:25 | 13:25 | 13:25 | 20:25 | 20:25 | 20:25 |
39.2 km | 中間SP | 16:28 | 16:37 | 16:46 | 23:28 | 23:37 | 23:46 |
25.5 km | 2級山岳(B) | 16:46 | 16:55 | 17:06 | 23:46 | 23:55 | 00:06 |
0.0 km | フィニッシュ | 17:20 | 17:30 | 17:42 | 00:20 | 00:30 | 00:42 |