コースの特徴
極めて重要な週末がやってきた。難関山頂フィニッシュ2連戦。しかも1日目のこの日は、ピレネーの巨人にしてツール・ド・フランスの伝説峠、ツールマレーがブエルタ一行の前に立ちはだかる。マイヨ・ロホ争いが激しく燃え上がる。
本当なら2020年大会の第6ステージで、ツールマレーに足を伸ばす予定だった。しかし当時はコロナ禍の真っ只中。フランス行きを急遽断念し、国境のほんの数キロ手前のフォルミガルでステージは締めくくられた。そのフォルミガルから、改めて、スペイン一周のプロトンはツールマレーを目指す。
スタートと同時に3級登坂開始(登坂距離4.4km、平均勾配5.4%)。プエルト・デ・ポルタレは、山頂で、コル・ド・プルタレに変わる。フランス入国以降は、ひたすら長距離の下りと、長距離の上りの繰り返し。わずか134.7kmという短距離ステージながら、累積獲得標高は4020mにも至るのだ。ツールでおなじみの巨大峠巡りでもある。超級オービスク(16.5km、7.1%、最大13%)、1級スパンデル(10.3km、8.3%、15%)の連続登坂は、まさに昨年のツール第18ステージでも使用された。
ラスト35kmはほぼ登りっぱなし。じわじわと道は険しさを増していき、残り18.9km、いよいよ本物の山道に突入する。今回使用されるのはリュズ・サン・ソヴール側。つまりは今年の男女ツールで用いられたモンジ側とは反対側の……2019年ツールでティボー・ピノが勝ち取った側からアタックする。こちらのほうが登坂距離はわずかに長く、全長は18.9km。平均勾配はほぼ同じ7.4%ながら、麓から延々と急勾配が続く。なにより山頂間際が最もきついのが最大の特徴で、フィニッシュ手前に13%ゾーンも待ち受ける!
標高2115mのツールマレー山頂は、今ブエルタの最高標高地点。ツールなら元開催委員長を記念する「ジャック・ゴデ賞」がもれなくついてくるが、今年のブエルタでは、元選手の名を冠した「アルベルト・フェルナンデス賞」がかけられた。区間勝者には他のどこよりも多い山岳ポイントと、特別賞金が与えられる。
文:宮本あさか
距離 | ポイント | 現地時間 | 日本時間 | ||||
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40 km/h | 38 km/h | 36 km/h | 40 km/h | 38 km/h | 36 km/h | ||
0 km地点 | スタート | 13:58 | 13:58 | 13:58 | 20:58 | 20:58 | 20:58 |
4.4 km地点 | 3級山岳 | 14:04 | 14:04 | 14:05 | 21:04 | 21:04 | 21:05 |
48.7 km地点 | 超級山岳 | 15:11 | 15:14 | 15:19 | 22:11 | 22:14 | 22:19 |
82.0 km地点 | 1級山岳 ボーナスタイム |
16:01 | 16:07 | 16:14 | 23:01 | 23:07 | 23:14 |
103.7 km地点 | 中間SP | 16:33 | 16:41 | 16:50 | 23:33 | 23:41 | 23:50 |
134.7 km地点 | 超級山岳 フィニッシュ |
17:20 | 17:30 | 17:42 | 00:20 | 00:30 | 00:42 |