コースの特徴
トゥールーズで最初の休息日を過ごした黄色い一団は、この日も「バラ色の都市」にとどまる。翌日からのピレネー3連戦を控える総合勢たちにとっては、リズムを整え直す大切な時間。かといって穏やかな午後が約束されているわけでもない。今大会5回目の平坦ステージは、大集団スプリントで締めくくられるとは限らない。最終盤の激坂が、またしてもパンチャーたちの野心を刺激するに違いないのだ。
1903年の第1回大会からツールを受け入れてきたトゥールーズは、前回はカレブ・ユアン、前々回はマーク・カヴェンディッシュと、ピュアスプリンターに栄光をもたらしてきた。今年もフィニッシュラインは同じ場所に引かれる。ところが史上初のトゥールーズ「発着」は、新たな名所披露の機会でもある。
フランス国内リーグ3連覇中で、日本代表の齋藤直人が所属するラグビーチーム「スタッド・トゥールーザン」のホームスタジアムから、スタートは切られる。そこから北へと抜け出すと、コースは時計回りに大きく輪を描く。100kmほど走った先の南西部で、中間スプリントを争うまでは、ほとんど難所は存在しない。
残り50kmを切り、町の南へ回り込むと、いよいよ起伏が登場する。ただ3つの4級山岳は、絶好調のスプリンターならそれほど苦もなく乗り越えられるだろう。むしろ最大の問題は、1日の終わりに立ちはだかる3級ペッシュ・ダヴィッド坂だ。
市街地が一望できる緑の丘への上りは、800mと短いが、平均勾配は12.4%にもいたる。しかも序盤200mはガツンと17%を超え、最大は20%!地元っ子アントニー・ペレスによれば2分半もがく必要があるらしい。激坂巧者たちの揺さぶりに、スプリンターは果たして耐えきれるか。坂の頂からフィニッシュまでは、わずか8.8kmしかない。
短い下りを終えると、残りは完全に平坦路。それでもラスト5km前後には、鋭角コーナーや中央分離帯など都市特有の危険が潜む。残り1kmを切ってからも2度のカーブあり。隊列を保っての追走は、決して容易ではなさそうだ。
文:宮本あさか


残り距離 | ポイント | 現地時間 | 日本時間 | ||||
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47 km/h | 45 km/h | 43 km/h | 47 km/h | 45 km/h | 43 km/h | ||
156.8 km | オフィシャル スタート |
13:45 | 13:45 | 13:45 | 20:45 | 20:45 | 20:45 |
130.9 km | 4級山岳 | 14:18 | 14:20 | 14:21 | 21:18 | 21:20 | 21:21 |
59.5 km | 中間SP | 15:49 | 15:55 | 16:01 | 22:49 | 22:55 | 23:01 |
45.2 km | 4級山岳 | 16:07 | 16:14 | 16:21 | 23:07 | 23:14 | 23:21 |
39.8 km | 4級山岳 | 16:14 | 16:21 | 16:28 | 23:14 | 23:21 | 23:28 |
14.3 km | 4級山岳 | 16:47 | 16:55 | 17:04 | 23:47 | 23:55 | 00:04 |
8.8 km | 3級山岳 | 16:54 | 17:02 | 17:11 | 23:54 | 00:02 | 00:11 |
0.0 km | フィニッシュ | 17:05 | 17:14 | 17:24 | 00:05 | 00:14 | 00:24 |