コースの特徴
例年より1日長い第1週目の締めくくり。午前中にはシャンゼリゼでパレードが行われ、午後には中央山塊で、激烈アップダウンバトルが繰り広げられる。果たして地元フランス人選手が、「革命記念日」に美しい花火を打ち上げられるだろうか──。
ツール初登場のエヌザから、ひどく難解な戦いは幕を開ける。文字通り最初から最後まで、うんざりするほど曲がりくねった道と起伏が続くのだ。わずか165kmのコースに8つの山岳が詰め込まれ、獲得標高は全長255kmのリエージュ〜バストーニュ〜リエージュとほぼ同じ4450mにもいたる。たった1日で37ポイント収集できるからこそ、山岳賞狙いの逃げも見られるだろう。マイヨ・ア・ポワ誕生50周年の今大会では、「最初に50ポイントに達した選手」に特別賞金5000ユーロが与えられる。
今年はツールのシャンゼリゼフィニッシュ50周年にもあたる。48.1km地点のシャマリエールは、1975年最終日に総合覇者へマイヨ・ジョーヌを手渡したフランス大統領ヴァレリー・ジスカール・デスタンのお膝元。そして、この町から、2023年第9ステージで復活したピュイ・ド・ドームの山道を……途中まで上る(2級ラ・バラック)。その後も幾多の起伏が待っている。ひとつひとつはそれほど厳しくはなくとも、上り下りを重ねるうちに、脚は確実に削られていく。
地元っ子レミ・カヴァニャの助言によれば、残り9.9kmの2級クロワ・サン・ロベール(登坂距離5.1km、平均勾配6.4%)でアタックを打つべし。山頂で後続に20秒差をつけることさえできれば、ヘアピンカーブがいくつも連なる細い下りを利用して、最後まで逃げ切りも可能だと説く。
最終2級山岳モン・ドール(3.3km、8%、最大12%)は、たしかに2023年ドーフィネと2023年ツール10日目で別の方角から途中まで上っている。ただし今回の登坂路が使用されるのも、同名のスキー場の麓まで上り詰めるのも、ここで勝負が争われるのも史上初めて。幸いにも翌日は休息日。「黄金の山」での史上最初の覇者になるために、フィニッシュまで全力でもがく価値はある。
文:宮本あさか


残り距離 | ポイント | 現地時間 | 日本時間 | ||||
---|---|---|---|---|---|---|---|
41 km/h | 39 km/h | 37 km/h | 41 km/h | 39 km/h | 37 km/h | ||
165.3 km | オフィシャル スタート |
13:25 | 13:25 | 13:25 | 20:25 | 20:25 | 20:25 |
153.5 km | 2級山岳 | 13:44 | 13:46 | 13:47 | 20:44 | 20:46 | 20:47 |
120.9 km | 中間SP | 14:26 | 14:29 | 14:32 | 21:26 | 21:29 | 21:32 |
110.8 km | 2級山岳 | 14:44 | 14:48 | 14:53 | 21:44 | 21:48 | 21:53 |
98.7 km | 2級山岳 | 15:02 | 15:08 | 15:14 | 22:02 | 22:08 | 22:14 |
86.9 km | 2級山岳 | 15:19 | 15:25 | 15:33 | 22:19 | 22:25 | 22:33 |
49.9 km | 2級山岳 | 16:12 | 16:21 | 16:32 | 23:12 | 23:21 | 23:32 |
41.2 km | 3級山岳 | 16:25 | 16:35 | 16:47 | 23:25 | 23:35 | 23:47 |
9.9 km | 2級山岳 | 17:10 | 17:23 | 17:37 | 00:10 | 00:23 | 00:37 |
0.0 km | 2級山岳 フィニッシュ |
17:25 | 17:38 | 17:53 | 00:25 | 00:38 | 00:53 |