コースの特徴
5日ぶりにピュアスプリンターに勝機が訪れる。行く手に難所はない。世界屈指の俊足たちによる、見ごたえたっぷりの大集団スプリントフィニッシュが繰り広げられるはずだ。
「100%フランス」のツールは、この日もまた、フランス自転車界の栄光の時代を振り返る。スタート地のサン・マン・ル・グランは、フランス人として最後にパリ〜ルーベを制したフレデリック・ゲドンの出身地であり、なにより今から100年前にルイゾン・ボベが生まれた町。ツール史上初の3連覇を成し遂げ、70年前には史上初めて「現役世界王者としてマイヨ・ジョーヌを獲得した」偉大なるチャンピオンである。またフィニッシュ地のラヴァルと言えば、30年前にマイヨ・ジョーヌを着用したジャッキー・デュランの地元であり、マイエンヌ県は、40年前のルーベ覇者マルク・マディオの故郷だ。
ステージ前半はひたすら東を目指す。残り85.9kmのヴィトレでは、ルート・アデリーの実際のフィニッシュラインを使って、中間スプリントを争う。このヴィトレで進路を南に変えると、その後2度の大きな方向転換あり。決して強風で知られる地域ではないが、もしもの場合は要注意。残り16.4kmには唯一の山岳(4級)も待ち構えるが、スプリンターチームの作業を邪魔するようなものではなさそうだ。
むしろラヴァルに入ってからのロータリーの連続……特にラスト3kmでぐるりと一周してからのUターンが、緊迫した位置取りを演出するだろう。ただラスト1.5kmでロータリー攻略も終了。あとは微妙にカーブした道を、緩やかに上りながら、フィニッシュラインへと突進だ。
ちなみにラヴァルの「エスパス・マイエンヌ」といえば、2021年ツールがこけら落としを行った県民イベントホールであり、タデイ・ポガチャルが個人タイムトライアルを制した場所。あれから4年。同会館は今春に開催50回目を迎えたブークル・ド・マイエンヌの新たなフィニッシュ地として定着し、ポガチャルは世界王者としてラヴァルに帰還する。
文:宮本あさか


残り距離 | ポイント | 現地時間 | 日本時間 | ||||
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47 km/h | 45 km/h | 43 km/h | 47 km/h | 45 km/h | 43 km/h | ||
171.4 km | オフィシャル スタート |
13:25 | 13:25 | 13:25 | 20:25 | 20:25 | 20:25 |
85.9 km | 中間SP | 15:14 | 15:19 | 15:24 | 22:14 | 22:19 | 22:24 |
16.4 km | 4級山岳 | 16:43 | 16:52 | 17:01 | 23:43 | 23:52 | 00:01 |
0.0 km | フィニッシュ | 17:04 | 17:13 | 17:24 | 00:04 | 00:13 | 00:24 |