コースの特徴
勝負地はひとつ、チャンスは2回。近年のツールでおなじみ、ミュール=ド=ブルターニュの二重登坂が、またしてもパンチャーたちの爆発力と攻撃センスを試す。
自転車熱狂の地ブルターニュへ、4年ぶりの帰還。約2週間後に女子ツール開幕を迎え入れる同地方は、ツール総合5勝の王者ベルナール・イノーを育んだ大地でもある。この「アナグマ」が最後の総合優勝……フランス人として最後にツールを制してから今年でちょうど40年。長年ツールでマイヨ・ジョーヌ授与係も務めてきたイノーへ、この日はたっぷりとオマージュを贈る。51.6km地点では現在の住処であるカロルゲンを通過。120.5km地点で故郷イフィニアックを、127.7km地点で初めて所属したアマチュアチームの本拠地サン・ブリユーと、若き日のイノーの「トレーニングルート」を駆け抜ける。
壮大なアップダウン戦だった前区間とは異なり、今ステージはミュール=ド=ブルターニュにすべてが集約されている。港町サン=マロを走り出した後、ステージ序盤3分の2は比較的フラットで、サン・ブリユーを抜けてからもあくまで細かい起伏の繰り返し。ちなみにラストの約70kmは2021年大会の第2ステージと同じ。つまりマチュー・ファンデルプールが、初の区間勝利&初めてのマイヨ・ジョーヌをもぎ取った道だ!
残り18.2kmで小手調べ代わりの4級山岳を終えたら、いよいよ3級ミュール=ド=ブルターニュへと挑む。長くまっすぐのびる坂道は、全長2km、平均勾配6.9%。上りはじめてすぐに10%超の激勾配が延々800mも続き、最大勾配は15%にいたる。しかも過去14年で5度目の登場となるこの坂は、2018年以降は2回よじのぼるのが定番だ。今回も残り15.2kmで一旦頂上を通過すると、うねる下りを経て、改めてラスト2kmで激坂へと立ち向かわねばならない。
ちなみに4年前のマチューは、1度目の登坂でアタックし、さらに2度目の登坂でも勇敢にアタックを打った。ついに勝利へと飛び立ったのは、残り800m、勾配9%前後のゾーンだった。
文:宮本あさか


残り距離 | ポイント | 現地時間 | 日本時間 | ||||
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46 km/h | 44 km/h | 42 km/h | 46 km/h | 44 km/h | 42 km/h | ||
197.0 km | オフィシャル スタート |
12:25 | 12:25 | 12:25 | 19:25 | 19:25 | 19:25 |
57.8 km | 中間SP | 15:27 | 15:35 | 15:44 | 22:27 | 22:35 | 22:44 |
18.2 km | 4級山岳 | 16:18 | 16:29 | 16:40 | 23:18 | 23:29 | 23:40 |
15.2 km | 3級山岳 | 16:19 | 16:30 | 16:42 | 23:19 | 23:30 | 23:42 |
0.0 km | 3級山岳 フィニッシュ |
16:39 | 16:51 | 17:04 | 23:39 | 23:51 | 00:04 |