コースの特徴
ふたたび爆発力が試される時間。ラスト30kmに4つの急坂が詰め込まれ、目まぐるしいアップダウンバトルが約束されている。パンチャーはもちろん、最終マイヨ・ジョーヌ候補も、こぞって激坂へ突っ込んでいくに違いない。
フランス第5共和制初代大統領シャルル・ド・ゴール生誕地で開幕した今大会だが、4日目は、現大統領エマニュエル・マクロンの出身地アミアンから、前大統領フランソワ・オランドの故郷ルーアンへと向かうコースが描かれた。
アミアンが誇るもう1人の著名人、ジュール・ヴェルヌの名を冠した常設サーカス前から走り出すと、黄色いサーカス団は、序盤100kmはひたすら南西へと突き進む。このピカルディ平原は、北から吹き下ろす地方風エコルシュヴェルで知られる地域。もしもの場合は……壮大なサスペンスが起こりかねない。
フランス自転車界の栄光の時代も振り返る。残り46kmでは、ルーアンが生んだ偉大なるチャンピオン、ジャック・アンクティルを偲ぶ4級山岳を通過する。言うまでもなく、史上初めてツール総合5勝を達成した選手であり、この地の「シャトー」で晩年を過ごした。
ラスト30kmは、まるで打ち上げ花火のように、次々と急坂が襲いかかる。3級ベルブフ(1.3km、9.1%、最大15%)を皮切りに、4級ボンスクール(900m、7.2%)、4級グラン・マール(1.8km、5%)を乗り越える。ちなみにボンスクールの頂上には、1947年大会覇者ジャン・ロビックの記念碑が建つ。同年の最終日に、ブルターニュ人はここで奇襲を仕掛け、逆転総合優勝へと突き進んだ。
最後の難関は残り5.2km、3級ランプ・サン・ヒレール。全長800mと短いものの、平均10.6%、最大15%と最大級の爆発力が求められる。ただし、よじ登った先で勝負が終わるわけではない。その後に短い平地と急な下り坂をこなさねばならない。残り1kmのフラム・ルージュをくぐり抜けた先には、改めて、500m・5%の上りも待っている。
文:宮本あさか


残り距離 | ポイント | 現地時間 | 日本時間 | ||||
---|---|---|---|---|---|---|---|
46 km/h | 44 km/h | 42 km/h | 46 km/h | 44 km/h | 42 km/h | ||
174.2 km | オフィシャル スタート |
13:35 | 13:35 | 13:35 | 20:35 | 20:35 | 20:35 |
46.0 km | 4級山岳 | 16:22 | 16:30 | 16:38 | 23:22 | 23:30 | 23:38 |
30.9 km | 中間SP | 16:42 | 16:50 | 17:00 | 23:42 | 23:50 | 00:00 |
27.6 km | 3級山岳 | 16:46 | 16:55 | 17:04 | 23:46 | 23:55 | 00:04 |
19.8 km | 4級山岳 | 16:56 | 17:06 | 17:16 | 23:56 | 00:06 | 00:16 |
12.1 km | 4級山岳 | 17:06 | 17:16 | 17:27 | 00:06 | 00:16 | 00:27 |
5.2 km | 3級山岳 | 17:15 | 17:25 | 17:36 | 00:15 | 00:25 | 00:36 |
0.0 km | フィニッシュ | 17:22 | 17:32 | 17:44 | 00:22 | 00:32 | 00:44 |