コースの特徴
初登場は2012年と極めて近年だが、すでに「ツール前半戦の勝負地」としての風格をたたえるプランシュ・デ・ベルフィーユ。2019年大会も、最大勾配20%超の激坂が、マイヨ・ジョーヌ候補たちをふるいにかける。
しかし今年のステージは、ほぼ激坂一発勝負だった2012年や2017年とはひと味違う。ニバリが区間を制した2014年大会と同じく、むしろ本格的な難関山岳ステージだ。全長160.5kmのコースには、7つの峠がぎゅうぎゅう詰め!
スタート直後から繰り返し訪れる起伏の中でも、ひときわ特別な意味を持つ峠が105km地点の1級バロン・ダルザスだ。登坂距離11km、平均勾配5.8%のこの山こそ、1905年にツール史上初めて登場した「峠」であり……なにより1969年ツール初出場のエディ・メルクスが、生まれて初めて区間勝利を飾った地でもある!すでに大会初日に1日だけ黄色いジャージをまとっていた「人食い」は、50年前の第6ステージを制すると共に、マイヨ・ジョーヌを再びまとった。もちろん最終日まで、もう2度と脱ぐことはなかった。
残り19km地点の2級シュヴレール峠では、昨季から導入された「ポイントボーナス」も発生する。ただし大会前半戦を盛り上げる目的で登場した昨大会とは違い、今年は総合争いを盛り上げるために、山岳ステージの終盤の山に配置された。しかも上位通過の3人に与えられるボーナスタイムは8、5、2秒……と決して無視できない数字である。
なにより興味深いことに、最終激坂は今年、距離が1.1km伸びた。過去3回は5.9km・8.5%・最大勾配20%の山道だったが、今年は7km・8.7%。フィニッシュ地を少し上方に移動し、おかげで最大勾配も24%に上方修正。文字通りの壁をよじ登った先で、総合本命たちの間に、かなりのタイム差が発生している可能性はある。
文:宮本あさか
距離 | ポイント | 現地時間 | 日本時間 | ||||
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35KM/H | 37KM/H | 39KM/H | 35KM/H | 37KM/H | 39KM/H | ||
0km地点 | スタート地点 | 13:25 | 13:25 | 13:25 | 20:25 | 20:25 | 20:25 |
29km地点 | 中間スプリント | 14:08 | 14:07 | 14:05 | 21:08 | 21:07 | 21:05 |
43.5km地点 | 1級山岳 | 14:44 | 14:40 | 14:36 | 21:44 | 21:40 | 21:36 |
50.5km地点 | 3級山岳 | 14:53 | 14:49 | 14:44 | 21:53 | 21:49 | 21:44 |
74km地点 | 2級山岳 | 15:28 | 15:22 | 15:16 | 22:28 | 22:22 | 22:16 |
105km地点 | 1級山岳 | 16:25 | 16:16 | 16:07 | 23:25 | 23:16 | 23:07 |
123.5km地点 | 3級山岳 | 16:53 | 16:42 | 16:32 | 23:53 | 23:42 | 23:32 |
141.5km地点 | 2級山岳 | 17:23 | 17:09 | 16:58 | 24:23 | 24:09 | 23:58 |
160.5km地点 | ゴール地点 | 17:58 | 17:42 | 17:29 | 24:58 | 24:42 | 24:29 |