コースの特徴
ベルギーの王宮前から、2019年ツール・ド・フランスは、厳かに走り始める。マイヨ・ジョーヌ100周年を祝う今大会は、ベルギーが誇る史上最大の自転車王、エディ・メルクスのツール初戴冠50周年を称える機会でもある。
だからこそ大会初日は、チャンピオンのゆかりの地をあますところなく駆け巡る。176人のプロトンが選手宣誓を行うのは、メルクスが初優勝後に大観衆に迎え入れられたグランプラス。本スタート直後にアワーレコード更新時の自転車が飾られた「地下鉄エディ・メルクス駅」をニアミスしつつ、62km地点では人生初勝利を手に入れたプティ・アンガンを通過。フィニッシュ手前15km前後では子供時代を過ごし、なにより全部で史上最多111枚手にした黄色いジャージの、まさに1枚目をつかみとったヴォリュヴェ・サン・ピエールを駆け抜ける。またフィニッシュ地に選ばれたラーケンは、16歳のメルクスが、公式なレースに初めて出場した土地だ。
そのラーケン公園へと続く道は、軽い上り基調。スプリンターたちの中でも、かなり「上れる」タイプの男でなければ、この夏一枚目のマイヨ・ジョーヌを手に入れることは出来ない。
もちろん今区間は、大会最初の山岳ジャージ争いも加熱する。なにしろベルギー自転車界が誇るもう1つの記念碑的存在、ツール・デ・フランドルの石畳の激坂に、山岳ポイントが仕掛けられているのだ!つまりコース序盤にミュール・ド・グラモン……いわゆるカペルミュール(3級、登坂距離1.2km、平均勾配7.8%、最大13%)とボスベルフ(4級 1km、6.7%)を真っ先に駆け上がった勇者こそが、赤玉ジャージを手に入れるのだ。
文:宮本あさか
Difference in height
高低差図
Time schedule
タイムスケジュール
距離 | ポイント | 現地時間 | 日本時間 | ||||
---|---|---|---|---|---|---|---|
40KM/H | 42KM/H | 44KM/H | 40KM/H | 42KM/H | 44KM/H | ||
0km地点 | スタート地点 | 12:25 | 12:25 | 12:25 | 19:25 | 19:25 | 19:25 |
43.5km地点 | 3級山岳 | 13:30 | 13:27 | 13:24 | 20:30 | 20:27 | 20:24 |
47.5km地点 | 4級山岳 | 13:36 | 13:32 | 13:29 | 20:36 | 20:32 | 20:29 |
125km地点 | 中間スプリント | 15:32 | 15:24 | 15:15 | 22:32 | 22:24 | 22:15 |
194.5km地点 | ゴール地点 | 17:16 | 17:02 | 16:50 | 24:16 | 24:02 | 23:50 |