99回目となるUCI世界選手権大会のロードレースが、9月20から27日までの日程で開催される。今年の舞台となるのはカナダ・モントリオール。同地での開催は1974年以来52年ぶり、カナダが開催国となるのも2003年のハミルトン大会以来になる。
世界選手権大会はその名の通り、シーズンの世界王者を決める戦い。一発勝負で勝者を決めるワンデーレースとして行われる。ポイントとなるのは、勝負強さとレース当日に最高のコンディションに整えられるか、そして最高の運を持ち合わせているか。シーズンを通して好調だった選手でも、この1日にすべてがかみ合わなければ世界王者になることはできない。これまでも絶対的な優勝候補に挙げられながら、周囲からの徹底したマークに遭い勝てなかった選手が数知れず。一方で、数十キロに及ぶ逃げを決めて圧倒的な勝ち方をした選手もいて、勝敗を左右する要素が何になるのかはレースが始まってみないと分からない。それこそが、ロード世界王者を決める戦いなのだ。
ロードレースにおいては、シーズンの活躍度に応じて国別の出場枠が定められており、男子エリートであれば最大の8枠を確保したチームが有利にレースを進められる。コースや予想されるレース展開に沿ったアシスト陣を固められ、勝負どころでエースを送り出す態勢を整える。国ごとの戦術もレースを観るうえでは楽しめる要素だ。
勝った選手には、“世界王者の証”として純白に5色の虹があしらわれたスペシャルジャージ「マイヨ・アルカンシエル」が授与される。次の世界選手権大会までの着用が義務付けられている、世界でただひとりしか着ることが許可されない最高栄誉である。古くからその偉功はオリンピックの金メダルをもしのぐと言われ、自転車に携わる者の誰もが憧れる1枚。
このジャージをかけた最高レベルの戦い。男子の最上位カテゴリーであるエリート部門は、39.2kmで争われる個人タイムトライアルが大会初日の9月20日、ロードレースが最終日の同27日に273.7kmで争われる。また、一部エリート選手も参戦を予定するミックスドリレーは同22日に実施。2026年シーズンを盛り上げたスターたちがモントリオールに集結し、ロードレース界の頂を目指す。
文:福光 俊介

