コースの特徴
3週間の長い巡礼の終わりに、ばら色のプロトンが、新しい教皇の膝元で祝福を受ける。25年に1度の「ジュビレオ(聖年)」を記念して、パレード走行中にバチカンへと入国。サン・ピエトロ広場や聖なる裏庭を、特別に自転車で駆け抜けてから、最終日・第21ステージの本スタートを切る。
そこからプロトンはまず、のんびりと、海へと向かう。前夜でマリア・ローザ争いは完全に終了した。山岳もひとつ残らず上り終えた。もはや選手たちに急ぐ必要はほとんどない。ただ、もしもチクラミーノの行方がいまだ決してない場合は、海岸線での中間スプリントが燃え上がるのかもしれない。
ひたすら直線路を行って帰ってきたら、いよいよイタリアの首都ローマ中心部に引かれた、全長9.5kmのコースを8周回。カラカラ浴場にコロッセオ円形闘技場、フォロ・ロマーノに真実の口……古都が誇る歴史的建造物の間を、21世紀のプロトンが、猛スピードですり抜ける。3周回目のフィニッシュラインでは第2の中間ポイントが、残り25km地点では、大会最後のレッドブル・ポイントが、最終日の戦いに華を添える。
第108回大会を数えるジロが、ローマで幕を下ろすのは、3年連続7回目。2年前はフォーリ・インペリアル通りのイタリアカサマツの並木の下で、昨大会はコロッセオの目の前で、大集団スプリントが争われたが、今年2025年大会のフィニッシュラインは古代ローマ時代の戦車競技場「チルコ・マッシモ」の前に引かれる。
おかげでコース全体はほぼ平坦ながら、フィニッシュ手前250mに限っては、勾配5%の上り坂。大会最後の勝者として、名乗りを上げることを許されるのは、本当に脚を残している選手だけ。3週間の果ての果てまで、ジロは決してスペクタクルに手を抜かないのだ。
text:宮本あさか



残り距離 | ポイント | 現地時間 | 日本時間 | ||||
---|---|---|---|---|---|---|---|
45 km/h | 43 km/h | 41 km/h | 45 km/h | 43 km/h | 41 km/h | ||
143.0 km | オフィシャル スタート |
15:26 | 15:26 | 15:26 | 22:26 | 22:26 | 22:26 |
107.8 km | 中間SP | 16:12 | 16:14 | 16:18 | 23:12 | 23:14 | 23:18 |
47.4 km | 中間SP | 17:34 | 17:40 | 17:47 | 00:34 | 00:40 | 00:47 |
24.8 km | レッドブルKM | 18:04 | 18:11 | 18:18 | 01:04 | 01:11 | 01:18 |
0.0 km | フィニッシュ | 18:38 | 18:46 | 18:54 | 01:38 | 01:46 | 01:54 |