ジロ・デ・イタリア2025

STAGE 20

第20ステージ

ベレス>セストリエーレ(ヴィア・ラッテア)

205 km
5月31日(土)午後8:05 - 深夜0:25
J SPORTS 4J SPORTSオンデマンド
【現地実況・解説版】ステージ全編 午後5:30 - 深夜1:25
J SPORTSオンデマンド限定
過去10年で5回、最終日前夜にマリア・ローザが動いている

コースの特徴

コースマップ

総合争いは、この区間の終わりまで分からない。これはジロ・デ・イタリアなのだ。最後の週末に表彰台が入れ替わったのは、過去10年で8回。そのうち5回は最終日前夜でマリア・ローザが動いた。この日も、大逆転劇が起こる条件は、揃っている。

スイス国境近くのヴェレスを出発したプロトンは、フランス国境沿いのスーザ谷を目指す。今年の「トリノ開幕」ブエルタ序盤に登場予定の一帯を横切り、途中で小さな4級山岳と2級山岳もこなす。

そして、3週間の戦いのクライマックス、ラスト50kmの死闘が始まる。行く手に気高く立ちはだかるのは、ジロ登場20周年を祝うコッレ・デッレ・フィネストレ。18.5kmの長い山道で、区間標高差4500mの3分の1を一気に駆け上がる。

上り詰める先は、2025年ジロの最高標高地点2178m。「チーマ・コッピ」としては最高峰ステルヴィオ(2758m)に及ばないが、地形の険しさなら、間違いなくフィネストレが上だ。平均勾配9.2%・最大14%。文字通り、麓から頂まで、険しさが緩む場所は一切存在しない。

しかも最後の8kmは、この山を特別にしている最大の理由……未舗装路!たとえ晴れていても、残雪が溶け出し、ドロドロになることが多い。今回は土の道にレッドブル・ポイントが仕込まれているから、逆転を目論むなら、貴重な数秒を逃したくはない。

むしろ分単位の差がつく可能性もある。昨夏のラヴニールでは、この山だけで、区間勝者は2位に3分43秒もの大差を押し付けた。登坂タイムは史上最速の60分45秒だった。

つまり、なにかを起こすには、これ以上ない舞台だ。2018年のフルームは、この未舗装ゾーンで大アタックを打ち、80kmもの独走でピンクジャージを奪取。伝説を作った。

うねる細道を下りきったら、最後の山頂フィニッシュ、3級セストリエーレ(16.2km、3.8%)へ。終盤は6%超が続き、疲弊した脚に最後の試練を与える。幸いにも2006年トリノ五輪の会場ともなった巨大なスキーリゾートへの道は、道幅は広く、舗装も良好。標高2033mの高みで、マリア・ローザをまとう者こそが、ジロの王者としてローマへ凱旋を果たす。

text:宮本あさか




MAP



Difference in height
高低差図
高低差図
Detail
詳細
詳細 詳細 詳細 詳細
Time schedule
タイムスケジュール
残り距離 ポイント 現地時間 日本時間
40 km/h 38 km/h 36 km/h 40 km/h 38 km/h 36 km/h
205.0 km オフィシャル
スタート
10:50 10:50 10:50 17:50 17:50 17:50
140.5 km 中間SP 12:09 12:13 12:16 19:09 19:13 19:16
135.8 km 4級山岳 12:16 12:19 12:23 19:16 19:19 19:23
89.3 km 2級山岳 13:24 13:31 13:39 20:24 20:31 20:39
67.9 km 中間SP 13:50 13:59 14:08 20:50 20:59 21:08
31.8 km レッドブルKM 14:59 15:14 15:30 21:59 22:14 22:30
27.5 km チーマ・コッピ 15:11 15:27 15:45 22:11 22:27 22:45
0.0 km 3級山岳
フィニッシュ
15:55 16:14 16:34 22:55 23:14 23:34

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