コースの特徴
2025年ジロ最後の週末に、悪夢のような山岳2連戦がねじ込まれた。しかも金曜日の今区間は、お待ちかね、最難関ステージ「タッポーネ」。5つの山岳が待ち受け、累積獲得標高は今大会最多の4950mに達する。
「非」クライマーたちにとっては、制限時間との戦いとなりそうだ。なにしろスタート地ビエッラからわずか3.7kmで、最初の山に取り掛かる。しかも3級山岳クローチェ・セッラ(登坂距離11.2km・平均勾配4.6%)は、登坂口がいきなりガツンと最大15%!
その先で山の名は、イタリア語コル・ツェコーレとフランス語コル・デュ・モン・ツークとの二重表示に変わり、ジロ一行は、いよいよスイス国境近くのアオスタ渓谷の奥地へと踏み込んでいく。グルペットにとって正念場。この1級山岳(16km、7.7%)では、終盤3.5kmにわたり、身の毛もよだつ勾配11.4%ゾーンが待ち受けるのだから。
牧歌的な風景が広がるこの一帯は、しかも、山肌をヘアピンが飾る。自ずと1級ツェコーレの下りはひどくテクニカル。1級コル・サン・パンタレオン(16.5km、7.2%、最大12%)も、1級コル・ド・ジュー(15.1km、6.9%、12%)も、上りは凄まじいつづら折りで、下りはまさしくヘアピン天国だ。
またサン・パンタレオン以降、下りきった先に平地はなく、体制を立て直す暇などない。ひたすら下っては上り、上っては下りを繰り返す。ちなみに若手の登竜門U23レースのアオスタ一周で、昨年、ツェコーレ→ジューと巡りシャンポリュックへたどり着くステージが争われたが、大人のジロは、フィニッシュ手前でさらに2級山岳アンタニョー(9.5km、4.5%、11%)へも経由する。
残り5km地点で最後の山頂をこなしても、いまだ苦しみは終わらない。ラスト3kmからクレイジーな急坂を駆け下り、ラスト2kmからはまたしてもヘアピン連続を丁寧にこなさねばならない。極めつけは、ラスト1kmからフィニッシュ手前まで、素敵な石畳の散歩道。遠くにマッターホルンの神々しい姿を望みながら。
text:宮本あさか







残り距離 | ポイント | 現地時間 | 日本時間 | ||||
---|---|---|---|---|---|---|---|
37 km/h | 35 km/h | 33 km/h | 37 km/h | 35 km/h | 33 km/h | ||
166.0 km | オフィシャル スタート |
12:30 | 12:30 | 12:30 | 19:30 | 19:30 | 19:30 |
150.9 km | 3級山岳 | 12:59 | 13:01 | 13:03 | 19:59 | 20:01 | 20:03 |
129.2 km | 中間SP | 13:25 | 13:28 | 13:32 | 20:25 | 20:28 | 20:32 |
99.0 km | 1級山岳 | 14:21 | 14:29 | 14:37 | 21:21 | 21:29 | 21:37 |
78.7 km | 中間SP | 14:45 | 14:53 | 15:03 | 21:45 | 21:53 | 22:03 |
56.7 km | 1級山岳 | 15:30 | 15:42 | 15:56 | 22:30 | 22:42 | 22:56 |
36.7 km | レッドブルKM | 15:54 | 16:07 | 16:21 | 22:54 | 23:07 | 23:21 |
20.6 km | 1級山岳 | 16:29 | 16:45 | 17:03 | 23:29 | 23:45 | 00:03 |
5.0 km | 2級山岳 | 16:52 | 17:09 | 17:28 | 23:52 | 00:09 | 00:28 |
0.0 km | フィニッシュ | 16:57 | 17:15 | 17:34 | 23:57 | 00:15 | 00:34 |