コースの特徴
2週目の幕開けに、「真実のレース」が組み込まれた。総合上位を望む者たちに、休息日で乱れたリズムをのんびり整え直している暇などない。ストップウォッチを相手に、最高の自分を発揮しなくてはならない。
なんとも贅沢な全長28.6kmの個人タイムトライアル。城壁都市ルッカの、まさに城壁の上の遊歩道を走り、斜塔で有名なピサの、文字通り斜塔の下でフィニッシュする。自転車界にとってはむしろ、ルッカはジロ史上最多の区間42勝を誇るチポッリーニの故郷としておなじみで、一方のピサは史上初めてジロ区間を受け入れてから今年でちょうど100周年を祝う。
コースはおおむね平坦で、全体的に直線が多い。ステージの中盤、約7kmにわたって、たしかに道は緩やかに上っている。ただ、勾配は1.5%未満。強脚ルーラーをそれほど苦しめることはないだろう。むしろ上りきった先で突入する全長950mのトンネルと、暗闇から抜け出した直後の下りヘアピンカーブの連続に注意したい。またラスト2kmに5つの直角が待ち受け、しかもラスト500mは石畳。最後の最後まで、集中力が求められる。
第9ステージの総合最下位から1人ずつスタートを切り、マリア・ローザが全選手の最後にコースへと走り出す。中間計測地点は8.3km地点(残り20.3km)と20.5km地点(残り8.1km)の2ヶ所。フィニッシュタイムは33分前後と予想されている。
また今大会の個人TTの総距離は、第2ステージの13.7kmと合わせて計42.3km。昨年の71.8kmはもちろん、過去10年の平均54.3kmと比べてもかなり短い。しかも会期中これだけ早い時期にTTがすべて完了するのは、2006年大会以来初めてで、クライマー系総合選手にとっては早々に憂いが解消されることになる。
text:宮本あさか



残り距離 | ポイント | 現地時間 | 日本時間 | 予想タイム 時速 52km/h |
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第1走者 50 km/h |
最終走者 54 km/h |
第1走者 50 km/h |
最終走者 54 km/h |
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28.6 km | スタート | 13:15 | 16:43 | 20:15 | 23:43 | 00'00" |
20.3 km | 第1計測 | 13:24 | 16:51 | 20:24 | 23:51 | 09'17" |
8.1 km | 第2計測 | 13:39 | 17:05 | 20:39 | 00:05 | 23'52" |
0.0 km | フィニッシュ | 13:49 | 17:14 | 20:49 | 00:14 | 33'00" |