コースの特徴
初夏のイル・ロンバルディア風。クラシックハンターのパンチ力がうなる。もちろんT・ポガチャルが2連覇中のモニュメントコースが、大会2度目の休息日前日、総合系ライダーの意欲をかきたてないわけがない。
ギザッロ教会の鐘は鳴り響かないけれど……今ステージに組み込まれた4峠すべては、近年の「落ち葉のクラシック」で登坂済み。なにより過去10年で3回「落ち葉のクラシック」フィナーレを受け入れてきたベルガモの、最終盤の行程は完全に同じだ。
スタート直後から道はすでにうねりをはらんでいる。35kmほど走った先で早くも1級ヴァルカヴァへ。登坂距離11.6kmの山道は、平均勾配8%とかなりの急坂。しかも終盤3.5kmに渡って平均11%超・最大17%の激坂ゾーンも待ち受ける。
その後は2つの異なる大きな輪を描く。まずは東側の周回に入り、2級セルヴィーノ(11.1km、5.6%、9%)&2級ミラゴロ・サン・サルヴァトーレ(5.2%、7%、12%)の連続登坂。ヘアピンカーブで結ばれた双子の山は、2016年イル・ロンバルディアと2017年ジロ第15ステージでは逆側から使用した。今ジロは順番を入れ替えることで、難度が1つ目<2つ目とクレシェンド。
東の周回を終え、フィニッシュ地ベルガモを確認がてら一旦通過したら、今度は西側の周回へ。ここで立ちはだかるのは、2021年イル・ロンバルディアで通過した2級ロンコラ・アルタ(10km)。平均勾配6.7%に騙されてはならない。単に序盤と終盤に勾配が低いせいだ。麓から1.5km地点には17%の壁ゾーンあり。その後も500m13%+5・5km8%超と、厳しい山道は続くのだ。
繰り返される起伏と、蛇行する道の締めくくりは、「いつも」のフィナーレ。残り5kmを切った直後に始まる約1.5kmの上り坂は、平均7.9%・最大12%と爆発力を要する上に、玉石の敷き詰められたゾーンも登場する。残り3kmで一転急降下。コーナーの続くテクニカルなダウンヒルで、石門で道幅が狭まる箇所もあり。つまりはイタリア自転車界の中心地とも呼べるベルガモの、丘の上の旧市街チッタ・アルタへと力いっぱい駆け上がり、新市街チッタ・バッサへと猛スピードで駆け下りる。
text:宮本あさか
距離 | ポイント | 現地時間 | 日本時間 | ||||
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39km/h | 37km/h | 35km/h | 39km/h | 37km/h | 35km/h | ||
0km地点 | スタート | 11:55 | 11:55 | 11:55 | 18:55 | 18:55 | 18:55 |
46.4km地点 | 1級山岳 | 13:14 | 13:19 | 13:26 | 20:14 | 20:19 | 20:26 |
87.3km地点 | 中間SP | 14:05 | 14:12 | 14:21 | 21:05 | 21:12 | 21:21 |
98.6km地点 | 2級山岳 | 14:32 | 14:42 | 14:53 | 21:32 | 21:42 | 21:53 |
111.3km地点 | 2級山岳 | 14:55 | 15:06 | 15:20 | 21:55 | 22:06 | 22:20 |
153.7km地点 | 中間SP | 15:49 | 16:03 | 16:19 | 22:49 | 23:03 | 23:19 |
164.km地点 | 2級山岳 | 16:16 | 16:32 | 16:52 | 23:16 | 23:32 | 23:52 |
195.0km地点 | ゴール | 16:53 | 17:12 | 17:33 | 23:53 | 00:12 | 00:33 |