コースの特徴
日本語にすると「山の麓」という意のピエモンテ州に足を踏み入れ、ジロ一行は、いよいよ勝負地アルプスの入口までたどり着く。ステージ終盤にはちょっとした難峠も待ち受ける。スプリンターたちはおそらく無理せず、逃げ好きやアタッカーたちは精力的に攻撃を仕掛ける。それにしても今どきのマリア・ローザ候補たちが、翌日に最高標高地点「チーマ・コッピ」登坂を控えているからといって……体力温存&危険回避に努めるだろうか?
スタート直後の地形は、まさしく飛び出し向き。激しいアップダウンと、終わりのないくねくね道。36km地点で3級ペダッジェーラに上り詰め、やはり細かく蛇行する坂道を下り切ったら、スタートから55kmを過ぎ、ようやく道は平坦&直線基調になる。
その後はポー平原を静かに北西へと進む。トリノ郊外のリヴォリに入場し、1度目のフィニッシュライン通過を果たすまで、約80kmにわたって平和な道は続く。ちなみに2022年ミラノ〜トリノでは大集団スプリントの舞台となり、ここリヴォリで、マーク・カヴェンディッシュがプロ159勝目を上げている。
一方の今ステージは、残り約53kmで同街を一旦抜け出して、2級峠ブライダへと寄り道する。全長9.8kmの上りは、途中に短い下りが挟まれているにもかかわらず、平均勾配7.1%とかなりの急坂。しかも後半5kmだけなら平均8.1%に跳ね上がるし、最大12%ゾーンも登場する。ブライダ山頂からの下りもまた、負けず劣らず急坂で、中盤はヘアピンカーブの連続だ。
ただ山頂からフィニッシュラインまで、いまだ27.9kmも離れている。上り一発と下りだけで、ライバルたちを引き離せるだろうか。もしも少集団スプリントにもつれ込んだ場合には、ちょっとした駆け引きも楽しそうだ。フィニッシュ手前1kmのアーチを潜った直後には、250m勢い良く下って短く上る……いわゆる発射台にできそうな地形も待っている。
※コースの変更が発表され「チーマ・コッピ」は第19ステージのトレ・チーメ・ディ・ラヴァレド2304mになりました。
text:宮本あさか

距離 | ポイント | 現地時間 | 日本時間 | ||||
---|---|---|---|---|---|---|---|
42km/h | 40km/h | 38km/h | 42km/h | 40km/h | 38km/h | ||
0km地点 | スタート | 12:40 | 12:40 | 12:40 | 19:40 | 19:40 | 19:40 |
36.1km地点 | 3級山岳 | 13:32 | 13:35 | 13:38 | 20:32 | 20:35 | 20:38 |
79.9km地点 | 中間SP | 14:30 | 14:35 | 14:41 | 21:30 | 21:35 | 21:41 |
140.3km地点 | 中間SP | 15:53 | 16:02 | 16:13 | 22:53 | 23:02 | 23:13 |
157.1km地点 | 2級山岳 | 16:30 | 16:43 | 16:57 | 23:30 | 23:43 | 23:57 |
185.0km地点 | ゴール | 17:04 | 17:18 | 17:33 | 00:04 | 00:18 | 00:33 |