コースの特徴
行く手には3つの2級峠がそびえたち、締めくくりは実質的な大会初の山頂フィニッシュ。大きな違いは生まれないだろうが、総合勢の調子やチーム力が、大会4日目にしてはっきりと見えてくる。
南イタリアの、南アペニン山脈を横断する1日。スタート直後は小さな起伏の連続で、いきなり激しい飛び出し合戦が巻き起こる可能性あり。
50kmほど走ると、いよいよ大きな山に対峙する。まずは2級クロチェッレ峠(平均勾配4.3%、最大11%)の、全長13.6kmという長い上りと、19.7kmの長い下り。下り終えたら休む間なく2級モンテ・カッルオッツォ(3.8%、11%)の、やはり19.9kmの長い上りをこなさねばならない。山道の途中では、ムーロ・ルカーノ……つまり「ルカーノの壁」と言う名の美しき中世都市で、第1中間ポイントも争われる。
またしても16kmという長い下りを抜け出したら、ようやくわずかに平地(しかし上り基調)が顔を出す。最終峠に向けて、しっかりと体制を整えておくべし。できることなら山の麓の第2中間ポイントで、ボーナスポイントも掠め取っておきたいところ。
最後の2級モレッラ峠へは、フィニッシュ手前12.6km地点から上り始める。登坂距離は9.6km、平均勾配6.2%。特に序盤約5.5kmは平均勾配4〜4.5%程度と、少々やさしめ。ただし中盤で突如として道は険しさを増す。全長2.7kmにわたり勾配9.4%の急坂ゾーンが続き、最大12%にまで跳ね上がる。
2012年大会でこの山を使用した時、まさにこの最難関ゾーンで単独アタックを打った「地元っ子」D・ポッツォヴィーヴォが、そのまま独走勝利を決めた。山頂までの約2.5kmでメイン集団に約30秒差をつけ、フィニッシュでもいまだ23秒差を保っていた。一方で1998年大会のM・パンターニは、凄まじい加速で一旦すべてを振り払ったものの、山頂前に回収された(山頂にはパンターニを偲ぶ看板が立っている)。
かつての英雄たちが、山頂から湖(ラーゴ)経由で4.4kmかけてフィニッシュラインへとたどり着いたのだとしたら、今年は湖抜きの3kmに短縮。すると山の上の平地では、より凝縮されたチェイスが繰り広げられるのかもしれない。
text:宮本あさか

距離 | ポイント | 現地時間 | 日本時間 | ||||
---|---|---|---|---|---|---|---|
41km/h | 39km/h | 37km/h | 41km/h | 39km/h | 37km/h | ||
0km地点 | スタート | 12:45 | 12:45 | 12:45 | 19:45 | 19:45 | 19:45 |
64.2km地点 | 2級山岳 | 14:21 | 14:26 | 14:32 | 21:21 | 21:26 | 21:32 |
95.9km地点 | 中間SP | 15:06 | 15:14 | 15:23 | 22:06 | 22:14 | 22:23 |
110.2km地点 | 2級山岳 | 15:31 | 15:40 | 15:51 | 22:31 | 22:40 | 22:51 |
159.2km地点 | 中間SP | 16:32 | 16:44 | 16:57 | 23:32 | 23:44 | 23:57 |
172.0km地点 | 2級山岳 | 16:57 | 17:11 | 17:27 | 23:57 | 00:11 | 00:27 |
175.0km地点 | 2級山岳 ゴール |
17:00 | 17:15 | 17:31 | 00:00 | 00:15 | 00:31 |