金子宗平

2021年の全日本選手権ロードレースのフィニッシュ直前、中根英登や国内プロ選手たちだけが残る小集団に唯一残った無名選手。それが金子宗平だった。

ここでパワーの数値的にもロードレースを走れるという感触をつかんだ金子は、2022年からは群馬グリフィンレーシングチームに所属し、全日本実業団競技連盟の主催するJプロツアーを走る。2016年～2017年にも同チームに所属し、レースを走っていたが、完走すらできないこともあったそうだ。

タイムトライアルやヒルクライムを得意とし、今年の乗鞍ヒルクライムのチャンピオンクラスで優勝もしている。 東京大学大学院の新領域創生科学研究科に在学中の彼は、2022年の全日本選手権タイムトライアルでついに勝利を挙げ、全日本チャンピオンジャージを纏った。

まだロードレースでの勝利はない。だが、表彰台に登る回数が増えてきた。 「だんだんレース慣れもしてきて、少しずつ前の方で走れるようになった」と話す金子だが、本人的にはヒルクライムの方が好きだとか。