山本大喜

コロナ禍に入ってから覚醒した男といえば、山本大喜もその一人のはずだ。自粛期間中もトレーニングに打ち込み、他選手との差があらわになったのは2020年夏だった。それまでは、元全日本チャンピオンであり、ジロ・デ・イタリアにも出場経験のある兄・元喜の影に隠れることが多かった。しかし今となっては、すっかりキナンレーシングチームの主軸の一人だ。

2021年にはジャパンサイクルリーグの年間個人総合トップの座も獲得した。 2022年の全日本選手権ロードレースでは、新城幸也に対して数的有利に持ち込んだものの、力の差を見せつけられ3位。 直近ではとちぎ国体ロードレースで「珍しく兄弟で息の合ったレースをすることができた」（本人SNS）と、勝利を勝ち取っている。

経験豊富なマルコス・ガルシアやトマ・ルバを中心にしてチーム力も高い。若手選手たちも彼らの影響を受け、成長の兆しを見せ始めている。