ビーチサッカーの基本ルール・見どころ
基本的なルール
項目 | 説明 |
---|---|
選手の数 | 5人 |
交代 | 7人 |
交代の方法 | 自由(交代ゾーンを用いて) |
試合時間 | 12分間のピリオド×3回 |
時間の計測方法 | 得点後、FKやPKのとき、審判員が停止のシグナルをしたとき以外ランニングタイム |
タッチランからボールが出たら | キックインかスローインの選択 |
ゴールランからボールが出たら | ゴールクリアランス/コーナーキック |
反則 | 全ての反則に直接FKが与えられる |
退場後の措置 | 2分経過後や得点された後に交代要員から補充できる |
ビーチサッカーはその名の通り、ビーチ(砂の上)で行わるサッカーのこと。選手はシューズの着用はできず、裸足でプレーする。浮き球を多用し、オーバーヘッドキックなどアクロバティックな足技が魅力の競技だ。
試合は5対5で行われ、FIFAビーチサッカーワールドカップの試合登録人数は12名で、交代は自由。
ポジションの名称はフットサルと同じく、サッカーのFWはピヴォ、サイドの選手(MF)はアラ、守備的な選手(DF)はフィクソ、GKはゴレイロ。1-2-1が基本的な布陣だが、試合の流れによってピヴォの選手を増やしてボックス型のフォーメーションが用いられることもある。
試合時間は12分×3ピリオド、ランニングタイム(ファウルの場面などは審判員が時計を止める)で行われる。各ピリオド間には3分間のインターバルが設けられ、延長戦やPK戦がない場合は約1時間程度で試合は終了する。
(※ルールはビーチサッカー競技規則2022/23参照)
ピッチの特徴
特徴的なルール
ボールはサッカーの5号球と同じサイズで、少し柔らかいボールが使用される。これは素足でプレーし、浮き球を多用する競技の特性上、選手の安全を守るためでもある。
フリーキック(FK)はファウルが起きたポイントによって、他の選手が入れる位置が変わる。自陣からのFKは、ファウルが起きたポイントと相手側のコーナーを結んだ三角形の中に選手が入ることはできない。一方、敵陣でのFKの場合は、ファウルが起きたポイントと平行したラインから内側に入ることはできない。サッカーのように壁を作ることはできないため、FKは大きな得点のチャンスになる。強力なシュートを放つために砂で小さな山を作り、その上にボールをセットする。ゴルフのティーショットのようなイメージだ。
自陣からのフリーキック
敵陣からのフリーキック
※前回のワールドカップからの変更点
PK戦は両チーム3人が蹴り、決着が付かない場合は1人ずつが蹴っていたが、2021/22シーズンに競技規則が改訂され、最初から5人が蹴ることになった。
見どころ
アクロバティックなプレーが魅力のビーチサッカーを象徴するプレーとして、オーバーヘッドキックが挙げられる。自由にプレーができない砂上でプレーするビーチサッカーでは大きな得点源であり、レベルの高い大会では1試合でオーバーヘッドキックが何度も見ることができる。
攻撃側の選手がオーバーヘッドの体勢に入ると、守備側の選手は相手に接触することができない。もし触れてしまうとファウルに。通常、守備側の選手はシュートを放とうとする選手の前でジャンプをしてシュートブロックを試みるが、近年はシュートを打つ選手がタイミングをずらしたり、コースを狙ったりと、その駆け引きも高度化している。
また、ゴレイロ(GK)の攻撃参加も見どころの一つだ。“第5のフィールドプレーヤー(FP)”とも称されるGKは、世界トップレベルになればFPと同等の足技が求められる。ルール上、GKは自陣ペナルティーエリアでは4秒以上ボールを保持することができないが、リフティングをしながらペナルティーエリアから出て、相手DFを引き付けて味方へパスしたり、隙あらばシュートを放っていく。実際にGKの強烈なシュートが決まることもあり、GKの攻撃力はチームの大きな戦力になる。
ビーチサッカーは砂の上で行われる。天候やプレーによってピッチは不規則に隆起することも。そのため、グランダーのパスがずれたり、ボールが予期せぬ方向にバウンドすることがある。それを逆手に取って、GKの手前でバウンドするボールを放つなどのプレーもビーチサッカーならではだ。また、試合が行われる会場によって沈みやすかったり、砂が舞いやすかったりと“砂の特性”をつかむこともピッチ上の選手たちには不可欠なことだ。