コースの特徴
大会1週目のクライマックスは、グラナダへの、いわば伝統のダウンヒルフィニッシュ!過去幾度となく手に汗握るサスペンスを演出してきたこの町で、2024年も、なにかが起こる。
スペイン南部アンダルシアで過ごす最後の日。海からほんの2kmほどの町からスタートを切ると、とうとう夏の地中海を1度も眺めることなく、プロトンは北の山場へと一心不乱に突き進む。目指すはシエラネバダ。多くのチームが高地合宿の地に選ぶ、おなじみの山場だ。
累積獲得標高は今大会2番目に多い4370m
ステージ半ばでいよいよ連続登坂へ突入する。以降、選手たちは、長い山道の上り下りをひたすら繰り返す。下り切った先には1mの平地もなく、息つく暇など一瞬たりとも存在しない。累積獲得標高は、今大会2番目に多い4370mに至る。
まずは1級山岳エル・プルチェ(登坂距離8.9km、平均勾配7.6%、最大17%)へ。終盤に挟まれた1kmほどの下りを除けば、実は平均9%台という過酷な難峠だ。ちなみに同山は「モナチル」という名でも知られ、たいていはここからグラナダへと急降下してきた。
ただし今ステージは、下りの途中で、1級山岳アサリャナスへと寄り道する。登坂距離7.1km・平均勾配9.5%という、ひどく恐ろしい迂回路だ。しかも登坂口からいきなり13%超の激勾配で、その先5kmは延々二桁台という激烈さ。最大20%!まさに壁。しかも、これを、2回もよじ登らねばならない。
締めくくりは全長22.7kmのダウンヒル。2006年にヴィノクロフがこの下りで出し抜き、逆転総合首位に立った。翌2007年には「ヴィノにインスピレーションを受けた」S・サンチェスがやはり猛烈に下り、区間勝利と後の逆転総合表彰台への足がかりを作った。それ以来初めての……そして大会史上20回目のグラナダフィニッシュ。翌日に1回目の休息日を控え、大胆な攻めを企てる勇者が現れるか。
文:宮本あさか
残り距離 | ポイント | 現地時間 | 日本時間 | ||||
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40 km/h | 38 km/h | 36 km/h | 40 km/h | 38 km/h | 36 km/h | ||
178.2 km | オフィシャル スタート |
12:49 | 12:49 | 12:49 | 19:49 | 19:49 | 19:49 |
81.3 km | 1級山岳 | 15:14 | 15:22 | 15:30 | 22:14 | 22:22 | 22:30 |
54.0 km | 1級山岳 | 15:55 | 16:05 | 16:16 | 22:55 | 23:05 | 23:16 |
31.6 km | 中間SP | 16:28 | 16:40 | 16:53 | 23:28 | 23:40 | 23:53 |
22.7 km | 1級山岳(B) | 16:42 | 16:54 | 17:08 | 23:42 | 23:54 | 00:08 |
0.0 km | フィニッシュ | 17:16 | 17:30 | 17:46 | 00:16 | 00:30 | 00:46 |