コースの特徴
大会も残り1週間。とうとうジロ一行がドロミテ山塊に足を踏み入れ、マリア・ローザを巡る全力の殴り合いの時間がやってきた。翌日は大会3度目にして最後の休息日。明日のことなど考える必要はない。
今大会で2番目に長いステージでは、第1中間ポイントで、ちょうど100年前にツール・ド・フランス2連覇を果たしたボッテキアの生地に敬意を表する。45km地点の4級山岳は登坂距離こそ1.1kmと短いが、平均勾配12.3%・最大19%。文字通りの「ムーロ=壁」だ。
メインイベントは、間違いなく、ステージ半ば過ぎにそびえる1級モンテ・グラッパ。山道は全長25.1kmと今大会で最も長い。平均勾配は5.7%に過ぎないが、これは単に中盤に険しさが緩むゾーンが挟まれているから。特に山道の序盤は9kmにわたって、7%台後半の難勾配が延々と続く。
ちなみに昨大会の第20ステージではモンテ・グラッパを2回上り、マリア・ローザのポガチャルが約34kmもの大独走勝利をさらってしまった。……幸か不幸か今回の登坂は1度だけ。しかも反対側から上る。また、1年前は下った先でフィニッシュを迎えたが、今年は25kmものダウンヒルを終えた後でさえ、目的地はいまだ60kmも離れている。
最終盤はむしろ2017年第20ステージの地形に似ている。当時はもう1つ山をこなし、そのまま高台で、総合上位勢による超高速の追いかけっこが繰り広げられた。この日のプロトンもまた、2級山岳(16.4km、5.4%)をよじ登る。山の中腹にボーナスタイム「レッドブル」ポイントがねじ込まれているから、総合勢は必死にならざるを得ないだろう。ただ上りきった先の高原部分は、8年前の約2倍。27kmとひときわ長い。
興味深いことに、T・ピノが栄光を勝ち取った8年前とは、アジアーゴへの進入経路もフィニッシュラインも異なる。どこかで見たことがあるような気がする場所で、見たことのない展開が繰り広げられるのかもしれない。
text:宮本あさか





残り距離 | ポイント | 現地時間 | 日本時間 | ||||
---|---|---|---|---|---|---|---|
41 km/h | 39 km/h | 37 km/h | 41 km/h | 39 km/h | 37 km/h | ||
219.0 km | オフィシャル スタート |
11:35 | 11:35 | 11:35 | 18:35 | 18:35 | 18:35 |
188.4 km | 中間SP | 12:11 | 12:13 | 12:16 | 19:11 | 19:13 | 19:16 |
174.3 km | 4級山岳 | 12:33 | 12:36 | 12:39 | 19:33 | 19:36 | 19:39 |
128.2 km | 中間SP | 13:30 | 13:35 | 13:41 | 20:30 | 20:35 | 20:41 |
80.4 km | 1級山岳 | 14:48 | 14:57 | 15:10 | 21:48 | 21:57 | 22:10 |
33.2 km | レッドブルKM | 16:07 | 16:23 | 16:41 | 23:07 | 23:23 | 23:41 |
27.5 km | 2級山岳 | 16:20 | 16:37 | 16:58 | 23:20 | 23:37 | 23:58 |
0.0 km | フィニッシュ | 16:53 | 17:12 | 17:32 | 23:53 | 00:12 | 00:32 |